令和の「平成芭蕉」

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平成芭蕉の旅語録

平成芭蕉の旅語録~幕末日本の外交を支えた長崎通詞「森山栄之助」

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ネイティブ英語を学んだ幕末外交の立役者「森山栄之助」

長崎出島和蘭商館跡

今年は幕末150年で大河ドラマの西郷隆盛や大久保利通が明治維新のヒーローとして話題を呼んでいます。

しかし、1853年の日本開国以降、幕末の外交を陰で支えた人物の存在も話題にすべきかと思います。

その人物は1820年に長崎のオランダ通詞の家に生まれた森山栄之助(太吉郎)です。

オランダ通詞とは長崎の出島でオランダ人を相手に通訳・翻訳する地役人で、彼はオランダ人以上に流暢なオランダ語を話したと言われています。

また、外国の文献には、もし彼がいなければ、諸外国との条約締結は難しかったであろうとも書かれています。

日本人に初めて生きた英語を教えたアメリカ人「ラナルド・マクドナルド」

マクドナルドと森山栄之助顕彰碑

彼はオランダ語に加えて独学で英語も勉強していましたが、ちょうど彼が23歳の時、アメリカインディアンの血を引くラナルド・マクドナルドが漂流民を装って北海道に上陸、捕らえられて長崎に送られてきた際、彼に対する奉行の尋問を通訳する機会に恵まれました。

ラナルド・マクドナルドはイギリス領時代のカナダで生まれ、子供の頃、インディアンの親戚に自分たちのルーツは日本人であると教えられたため、日本に憧れて、捕鯨船に乗り込み、やってきたのです。

そして森山は奉行に願い出て、座敷牢の格子越しにそのマクドナルドから日本人として初めてネイティブ英語を学ぶ許可を得たのです。

そして彼はその身に付けた英語力を活かし、外国人に臆することなく、幕府要人たちの不安を取り除きつつ、励ましながら、ポジティブに交渉に当たったと言われていましす。

また、彼は仲間の柴田昌吉らと英語の辞書編纂も行っており、日本で初めてfreedomworldという大切な言葉をそれぞれ「自由」「世界」という言葉に翻訳したのです。

正しい「事挙(ことあ)げ」の重要性

日本においては自分の意志をはっきりと声に出して言うことを「言挙(ことあ)げ」と呼び、それが自分の慢心によるものであった場合は、悪い結果をもたらしますが、
(例としては『古事記』における日本武尊が伊吹山で慢心した言挙げをし、傷ついて亡くなった)
森山栄之助のように英語、日本語を問わず、前向きで適切な言葉を発した場合は良い結果をもたらすと言えるでしょう。

私は戦後に自分の信条を貫いて生きた白洲次郎と共に、幕末に生きた森山栄之助は、ポジティブな言葉で日本をリードした真の国際人だと思います。

日本の縄文文化「北海道と北東北の縄文遺跡群」が世界文化遺産!

「北海道と北東北の縄文遺跡群」が世界文化遺産に登録されたことを記念して、私はみちのくを旅した芭蕉の研究本『松尾芭蕉の旅に学ぶ』と共に『縄文人からのメッセージ』というタイトルで縄文文化を語り、平成芭蕉の『令和の旅指南』シリーズ(Kindle電子本)として出版しました。人生100歳時代を楽しく旅するために縄文人の精神世界に触れていただければ幸いです。

また、日本人の心に灯をつける『日本遺産の教科書』、長生きして人生を楽しむための指南書『人生は旅行が9割』、感情の老化を防ぐ私の旅日記である『生まれ変わりの一人旅』とともにご一読下さい。

★平成芭蕉ブックス
 ①『人生は旅行が9割 令和の旅指南Ⅰ』: 長生きして人生を楽しむために 旅行の質が人生を決める
 『縄文人からのメッセージ 令和の旅指南Ⅱ』: 縄文人の精神世界に触れる 日本遺産と世界遺産の旅
 『松尾芭蕉の旅に学ぶ 令和の旅指南Ⅲ』:芭蕉に学ぶテーマ旅 「奥の深い細道」の旅
 ④『生まれ変わりの一人旅 令和の旅指南Ⅳ』: 感動を味わう一人旅のススメ
 ⑤『日本遺産の教科書 令和の旅指南』: 日本人の心に灯をつける 日本遺産ストーリーの旅

平成芭蕉「令和の旅指南」シリーズ

私は平成芭蕉、自分の足で自分の五感を使って日本遺産を旅しています。

平成芭蕉のテーマ旅行

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平成芭蕉は「検索すればわかる情報」より「五感を揺さぶる情報」を提供します。旅とは日常から離れ、いつもと違う風、光、臭いなど五感を通じて自分を見つめ直す機会です。そしていつもと違う人に会い、いつもと違う食事をとることで、考え方や感じ方が変わります。すなわち、いい旅をすると人も変わり、生き方も変わり、人生も変わるのです。

「令和の旅」へ挑む平成芭蕉

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*「平成芭蕉の旅物語」サイトマップ参照

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