雪景色が映える日本の世界遺産「白川郷・五箇山ライトアップ」 | 【黒田尚嗣】芭蕉さんの旅講座

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雪景色が映える日本の世界遺産「白川郷・五箇山ライトアップ」

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冬こそ訪れたい白川郷・五箇山合掌造り集落」

白川郷・五箇山合掌造り集落の歴史

白川郷の幻想的な「ライトアップ」

数ある世界遺産の中でも冬に訪れるべき世界遺産は日本の「白川郷・五箇山のライトアップされた合掌造り集落」ではないでしょうか。
この世界遺産の登録対象は白川郷の荻町地区五箇山の相倉(あいのくら)地区・菅沼地区の3集落で、白川郷は現在、岐阜県白川村と高山市荘川町に、また五箇山は旧平村、上平村、利賀村の3村を併せた地域でしたが、現在はいずれも南砺市に属しています。
この地方は浄土真宗の信仰心が強く、その結束力から「結(ゆい)」と呼ばれる相互扶助組織が存在しますが、これは厳しい自然環境では隣人たちとの協力体制が必要であったために生まれた組織と考えられます。
江戸時代に白河郷は高山藩領(後に天領)浄土真宗正連寺領、五箇山は加賀藩領となりましたが、いずれも豪雪地帯で稲作に不向きな土地柄のため、塩硝(火薬の原料)和紙漉(す)き養蚕が盛んとなり、合掌造りは気象条件と大家族制だけでなく、これらの家内工業発展に合わせて大型化、多層化していったと考えられています。
また「合掌」とは、手のひら(掌)を合せたような傾斜のある茅葺屋根が由来ですが、これは積雪時に少しでも雪が屋根から落ちるように豪雪地帯の風土に合った住居様式で、1935年に白川村を訪れたドイツの建築家ブルーノ・タウトもその独自性を評価しました。

合掌造りの建物と風土に育まれた伝統文化

「こきりこ節」の伝統的な踊り

五箇山の合掌造り集落は1995年に岐阜県の白川郷集落と共に世界遺産に登録されて以来、観光客の人気を集めていますが、庄川の中流域にあって陸の孤島のような秘境です。
しかし、五箇山はこれら合掌造りの建物やその取り巻く自然景観の美しさだけではなく、風土に育まれた土地の民謡「こきりこ節」や伝統的な踊りも魅力です。
特に五箇山独自の「まいまい」は男女交互に手をつなぎ、円を描いて踊るので日本最古のフォークダンスと呼ばれています。
そしてこの伝統文化を育む日本独自の集落と原風景は、山深い奥地にある秘境のために近代化が遅れ、田んぼやあぜ道などの自然とともに残された遺産ですが、その価値は冬こそ輝きを増します。

冬にこそ訪れたい「日本人の心のふるさと」白川郷と五箇山

深々とした五箇山のライトアップ

毎年1月に開催される白川郷ライトアップ(荻町集落)では、静寂に包まれた合掌造り集落が雪化粧とライトアップでまるでおとぎの国のように幻想的に輝きます。
しかし、私は白川郷よりも観光客の少ない五箇山で、しんしんと降り積もる雪の中、白銀の世界にライトアップされた幻想的世界と共に日本最古の民謡「こきりこ節」鑑賞をお勧めします。
南砺市五箇山の菅沼集落では、国指定重要文化財である旧家で昔ながらに囲炉裏の火の温もりを感じながら、五箇山民謡の情緒ある調べに酔いしれることができます。
雪の積もった合掌造りをバックに伝統衣装をまとって踊る姿は、まるで日本昔話の世界で、日本人の魂の原点を感じます。
私はこの世界遺産の価値を正しく知るためには、あえて寒さの厳しい冬に、ライトアップされた合掌造りの建物を見るだけではなく、民謡などの土地の伝統文化にも触れるべきだと思います。
この「白川郷と五箇山合掌造り集落」は、冬にこそ宿泊ツアーで訪れるべき、「日本人の心のふるさと」とも言える世界遺産です。

by 【平成芭蕉こと黒田尚嗣】

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