乃木神社管絃祭(港区赤坂)「伝統文化の雅楽と舞楽」
第44回乃木神社管絃祭
乃木神社管絃祭は昭和49年に観月祭の名前で始まり、昭和58年には正式に今日の乃木神社管絃祭とその名を改め、今日の管絃祭は第44回目となります。
乃木神社は東京都港区赤坂(最寄り駅は乃木坂駅)にある乃木希典将軍と乃木静子夫人を祀る神社で、乃木家の墓所も近くの青山墓地にあります。
管絃祭は夕刻の6時から始まり、まずは正式参拝の作法で神事が執り行われてから雅楽の奉納、続いて舞楽が奉納されました。
今回は道友会様のご配慮により、最前列の特等席で鑑賞させていただきましたが、雅楽のゆったりとした音色と疲れからか不協和音とも感じられた演奏に、いつしか別世界を旅しているかのような夢見心地で、うつらうつらと寝入ってしまいました。
最近はテンポの速い西洋音楽に慣れてしまっていたのか、雅楽のテンポについていけなかったのかもしれません。
日本の伝統文化である雅楽と舞楽を鑑賞
また舞楽も最初は単調な動きで睡魔が襲いましたが、舞楽については最前列でよくよく鑑賞していると、その装束のすばらしさもさることながら、単調な動きの中にも人間のさまざまな感情が表現されており、今度は夢見心地の別世界ではなく、日本の伝統的で雅な世界に惹き込まれていきました。
そして、さきほど不協和音に聞こえた雅楽の音色も、そのゆったりとしたテンポに慣れてくると、日本人本来の感性が蘇ったように、音色から永遠の宇宙を感じました。
森羅万象に神の存在を認める日本民族は、このゆったりとしたテンポの時の流れで、自然や宇宙と融合して生きてきたのです。
今日の管絃祭を鑑賞して感じたことは、悠久の時の流れといった壮大な宇宙空間に思いをはせて、日本人本来の感性を呼び覚ますことの重要性です。
今年は明治150年ですが、明治維新以降、西洋の時間軸で行動するようになった日本人は、分単位の思考を繰り返すことで、全体の大切な流れを見失っているのかもしれません。
正松神社と吉田松陰の「士気七則」
乃木将軍は師である玉木文之進より、吉田松陰直筆の「士気七則」を贈られて、その教えを大切に守っていたと言われていますが、その中に
「一つ、日本に生まれたのであれば、まず日本の偉大なるところをしるべきである」
との教えがあります。
その日本人の偉大なるところは、今日、乃木神社に奉納された雅楽や舞楽の深淵なる宇宙観を感じ、自然と調和する能力だと思います。
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