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一度は行きたいアンコール遺跡 カンボジア感動体験5日間

カンボジアのアンコールを巡る5日間の旅

今回のツアーは古街道研究家の宮田太郎さんにもご参加いただき、カンボジアのアンコール遺跡群をじっくりと見学し、現地では発掘調査をされている杉山洋特任研究員より解説していただくという贅沢な内容です。

今回お世話になる杉山先生は独立行政法人国立文化財機構奈良文化財研究所の企画調整部にある国際遺跡研究室に所属され、今日までカンボジアを中心にアジア圏の遺跡調査に貢献された方です。

一度は行きたいアンコール遺跡 カンボジア感動体験5日間

関連記事:偉大なるカンボジアの世界遺産 アンコール遺跡群

◆1日目 2018年2月22日(木)<成田→プノンペン→シェムリアップ>

7:20 成田国際空港第1ターミナル4階南ウイング団体カウンターK10番にてスタンバイ

7:25 全日空DカウンターにてTDチェックイン

7:40 センダーと共に受付開始

7:45 全日空Dカウンターにて各自荷物のチェックイン

8:20 チェックイン後、個別に出国手続のご案内

10:25 57Bゲートより搭乗開始

10:50 全日空817便(NH-817)にてプノンペンへ
  *機内食1回+スナック、B787(ABC-DFG-HJK) 
  *時差 -2時間
  *機内でカンボジアの出入国カード、税関申告書記入案内

15:53 (定刻15:40)プノンペン国際空港到着(13番ゲート)
  *降機した到着ターミナル入り口で集合、点呼
  *カンボジア入国審査(パスポート、出入国カード)
  *ターンテーブルより各自荷物の受け取り

16:30 国内線出発ターミナルへ移動
  *乗り継ぎ便のカンボジア・アンコール・エアーのチェックイン情報確認

17:00 チェックイン開始時間まで空港内レストランThe Pizza Companyで待機
  *各自払いで夕食

18:40 30番カウンターでアンコール・エアーK6-117便の搭乗手続
  *団体航空券と各自パスポートを提示してチェックイン

19:00 国内線出発ゲートへ移動
  *セキュリティ検査の後、待合室にて待機
  *Coffee Shopと売店有り

20:00 A-1ゲートより搭乗開始

20:35 (定刻20:10)アンコール・エアー117便(K6-117)にてシェムリアップへ
  *ドリンク1回、機材A320

21:20 (定刻20:50)シェプリアップ空港到着
  *ターンテーブルで荷物を受け取って出口へ

21:35 現地旅行会社JHCのMs.セイハー、Ms.マロンさんの出迎え

21:40 専用バスにて宿泊ホテルへ

22:00 空港近くのANGKOR MIRACLE RESORT & SPA Hotelチェックイン
  *明日の予定、ホテル滞在中の諸注意、TDの部屋番号、電話のかけ方等案内
  *手荷物はポーターに依頼、備え付けのミネラルウォーター2本はフリー

 【ANGKOR MIRACLE RESORT & SPA Hotel宿泊】

〔旅日記〕

プノンペン国際空港の全日空機

カンボジアは1991年に世界遺産条約を批准し、翌1992年にはアンコール遺跡群がユネスコの世界遺産(危機遺産)に登録されましたが、実際には3年以内に実施すべき5条件が課されていました。
すなわち①新文化財保護法の制定②国立保護機関の設定③恒久的な境界の設定④緩衝地帯の設定⑤国際協力活動の監視と調整という5条件が課されており、このために遺跡を管理する国の機関であるアプサラ機構が設立されました。
そして、日本はこのアプサラ機構とも協力しながら、アンコール遺跡保護の充実と観光地化に貢献してきたと言えます。
私は日本の世界遺産会議にも出席していますが、アンコール遺跡群の世界遺産登録時におけるのユネスコの緊急的対応からは多くの学ぶところがあると思っています。
そこで私も今回のツアーでアンコール遺跡の発掘調査の実情と保存と開発について新たな発見を期待しています。

 

◆2日目 2018年2月23日(金)  <シェムリアップ>

アンコール・トムのバイヨン寺院

6:30 モーニングコール

6:00~8:15 ビュッフェスタイルの朝食(ホテル内レストランOrangery)

8:15 ホテル出発
  *現地旅行会社のセイハーさんと本日の見学ルート確認
  *ホテル前にて記念撮影

7:20 チケット・チェック・ポイント(料金所)にて3日間のアンコール・パス購入
  *入場券は顔写真入りのため、窓口で写真撮影有り
  *アンコール・パス受領後、WC休憩

8:10 専用バスにてタ・プロム遺跡へ

9:30 タ・プロム遺跡観光
    *ジャヤヴァルマン7世が1186年に母のために造った仏教僧院
  *東西約1000m、南北約700mのラテライト壁に囲まれ、遺跡は砂岩製
  *巨大なスポアン(榕樹)に押しつぶされながらも寺院の体裁を保っている
  *創建されてからも増築が続けられ、仏教寺院からヒンドゥー教寺院となった
  *見学は西側から入るが、正規の入り口は東側の東塔門

10:20 バスにて市内のNEW BYONレストランへ

10:50~12:00 NEW BYONレストラン個室にて杉山先生と宮田先生の対談会
  *宮田先生による日本人ルーツの話とアンコールワットへ続く古道説明
  *杉山先生によるカンボジア発掘調査の現況説明と宮田先生からの質問回答

12:00~12:45 対談後、カンボジア料理のランチタイム
  *Kofta(キョフテ肉料理)/Tamiya(豆のコロッケ)を含むビュッフェ
  *Morhiya soup(モロヘイヤ・スープ)
  *アルコール飲料のサービスなし

12:55 バスにてアンコール・トムへ
  *南大門を通ってアンコk-ル・トムの中心バイヨン寺院へ

13:15~14:00 バイヨン寺院見学
  *杉山先生の案内でビヨン寺院建築上の特徴や修復の歴史解説
  *12世紀末にジャヤヴァルマン7世によって建設されたピラミッド式の仏教寺院
  *バイヨンはメール山(須弥山)を象徴しており、古代インドの宇宙観が具現化
  *穏やかな微笑みをたたえた観世音菩薩の四面塔で有名
  *第一回廊に施されたレリーフは日常的な庶民の生活や貴族の暮らしが描写
  *ヒンドゥー教のバラモン支配を改革する目的で大乗仏教を積極的に取り入れた

西トップ遺跡での杉山先生

14:00 バスにて杉山先生が監督する西トップ遺跡へ

14:05~15:00 西トップ遺跡見学
  *杉山先生による西トップ遺跡調査の歴史と遺跡の内容説明
  *2002年より杉山先生を中心に奈良文化財研究所が西トップ遺跡調査を開始した
  *バイヨン寺院より南西約500mに位置し、中央祠堂と両脇に南・北祠堂が並ぶ
  *3つの祠堂はラテライト周列とシーマ石(結界石)によって囲まれている

15:00~15:15 西トップ遺跡調査修復事業所の接待
  *飲み物、スナック、カンボジアの小料理によるもてなし
  *西トップ遺跡をバックに作業員と記念撮影

15:15 バスにてライ王のテラスへ
  *王族たちが閲兵を行った「像のテラス」(車窓)

15:17~15:30 ライ王のテラス付近の売店
  *フランス極東学院が修復したライ王のテラス前にてWC休憩

15:35 シェムリアップ北東40㎞にあるバンテアイ・スレイ遺跡へ

16:30~17:25 赤色砂岩の美しいバンテアイ・スレイ遺跡見学
  *967年にジャヤヴァルマン5世が建てたヒンドゥー教寺院
  *「女と砦」を意味し、アンコール王朝摂政役ヤジュニャヴァラーハの菩提寺
  *周囲が約400mで外壁は赤色砂岩とラテライト、屋根の一部はレンガ造り

バンテアイスレイ遺跡

17:30~17:45 バンテアイ・スレイ中央祠堂特別見学
  *アンドレ・マルロー『王道』で有名な「東洋のモナリザ」を間近に見学
  *『ラーマーヤナ』の一場面や「踊るシヴァ神」などのレリーフが美しい
  *特に経蔵のラテライトを加工したスリット状の窓はこの遺跡特有の技術

17:55 バスにて市内のYELLOW MANGOレストランへ

19:00~20:00 YELLOW MANGOレストランにてクメール料理の夕食

20:10~20:35 夕食後はシェムリアップのオールド・マーケット散策

20:40 バスにて宿泊ホテルへ

21:00 ANGKOR MIRACLE RESORT & SPA Hotel到着

【ANGKOR MIRACLE RESORT & SPA Hotel宿泊】

〔旅日記〕

アンコール・トムのバイヨン

今日からアンコール遺跡群の見学が始まりますが、本ツアーには現地旅行会社JHCアンコールツアーより魅力的なガイドさん2人(Ms.セイハー、Ms.マロン)にも同行していただきます。
まずは宿泊ホテルの前で記念撮影、そして遺跡見学に必要なアンコールパスを発行していただくために料金所に立ち寄りました。
この混雑とパスの料金を考えるとアンコール遺跡はカンボジアの貴重な外貨獲得の手段となっていることが理解できます。
まずは日本人にも人気の高い神秘的な雰囲気が魅力のタ・プロム遺跡を見学しました。この遺跡は自然の力を明らかにするために樹木の除去や本格的な修復の手は加えられず、そのまま放置されてきました。
巨大に成長したスポアンを間近に見れば、私は自然の驚異を感じと同時にこのまま手を加えないのはまずいのではないかと思いました。
タ・プロム遺跡を見学した後は、市内のレストランの個室で宮田先生と杉山先生の対談会を催しました。
杉山先生からはアンコール遺跡発掘の歴史、私からは日本人のルーツについての解説させていただいた後、質疑応答があって、日本人とカンボジア人との類似点にも話題がのぼりました。
私の中でカンボジアの歴史といえば、クメール人の建てた「真臘」という国が「水真臘」と「陸真臘」に分裂するも802年にジャヤヴァルマン2世によって統一されたところから始まります。
すなわち802年以前を前アンコール時代、ジャヤヴァルマン2世以降をアンコール時代と大別するとわかりやすいと思います。
そして、午後はこのアンコール時代の最盛期を現出したジャヤヴァルマン7世の王都アンコール・トムを見学しました。
まずはその中心に位置するバイヨン寺院を杉山先生にご案内いただき、穏やかな微笑みをたたえた観世音菩薩の4面仏や美しいデバター像などを間近に鑑賞しました。
ヒンドゥー教支配が続いたバラモン社会に対して大乗仏教を積極的に取り入れて社会改革を図ったジャヤヴァルマン7世の心意気を感じると同時に同じ仏教徒として親近感を感じる寺院です。
次にバイヨン寺院の南西約500mほどにある西トップ遺跡を訪ねました。
この遺跡は杉山先生の奈良文化財研究所が2002年より調査を」開始したアンコール王朝末期の寺院です。
中央祠堂とその両脇に南・北祠堂が立ち並び、その東正面の仏教テラスからは多くの仏像が出土しています。
遺跡見学後は、現地の方々と懇親会の予定でしたが、カンボジア人はシャイな性格もあって、団体で記念撮影のみとなりました。
しかし、日本がカンボジアの大切な遺跡を守るために、日々、カンボジア人スタッフと共に尽力している姿には感銘を受けました。
西トップ遺跡の見学後は、「東洋のモナリザ」で有名なバンテアイ・スレイ特別拝観です。
両側にリンガを模した石柱が並ぶ参道から中央伽藍へ進み、第二周壁の塔門レリーフについてセイハーさんより説明を受けました。
これは古代インドの大叙事詩『マハーバーラタ』が描かれていますが、洗練された美しい彫刻です。
また、中央祠堂は赤色砂岩とラテライトが多用されており、燃える炎のように感じられ、「東洋のモナリザ」と呼ばれるデバター像などとの調和が見事でした。
夕食はシェムリアップ市内のYELLOW MANGOレストランでとり、夕食後はシェムリアップのナイトスポットである、パブ・ストリートを中心にオールド・マーケットを散策しました。
昼の観光とは別にカンボジアの活力を感じました。

 

◆3日目  2018年2月24日(土)  <シェムリアップ>

6:30 モーニングコール

6:00~8:00 ビュッフェスタイルの朝食(ホテル内レストランOrangery)

8:00 バスにてアンコール王朝発祥の地プノムクーレンへ
  *途中、バンテアイ・クディ、スラ・スラン(王の沐浴池)を経由

9:10~9:20 プノムクーレンチェック・ポイント(料金所)でWC休憩

9:25 プノムクーレン(ライチの山)をドライブ
  *ジャヤヴァルマン2世がこの山で神王として即位
  *「最高神、インドラ神の山(マヘンドラ・パールヴァティー)と呼ばれる
  *路沿いには巨大な磐座を連想させる巨大な砂岩の塊

9:50~10:20 リンガ・ムイポアン(川底の1000体リンガ)見学
  *川底にヨニを中心に無数のリンガ(シヴァ神の象徴)が彫られている
  *チクレン川沿いを歩いて源流の湧水地へ

10:20 バスにてプリア・アントンへ

10:30~11:15 プリア・アントン(涅槃仏)参拝
  *石の階段を上がってプリア・アントン(涅槃仏)参拝
  *16世紀にアンチャン1世が造らせたもので高さは約9.4m
  *付近には奇岩や仏像を祀る洞窟もある

プノン・クーレンの滝

11:15 バスにてプノムクーレン滝へ

11:20 プノムクーレンの駐車場から徒歩にて小滝へ
  *ヴィシュヌ神と蓮の花の上で瞑想するブラフマー神像
  *小滝を見学後、ピクニック小屋に移動

11:35~12:30 ピクニック小屋にておにぎり弁当の昼食
  *昼食後、フリータイム
  *小滝付近には落差20mの大滝や土産物店も並ぶ

12:35 昼食後はバスにてロリュオスへ

14:20 ハリハラーラヤ都跡のロリュオス遺跡観光
  *790年にジャヤヴァルマン2世が基礎を造りインドラヴァルマン1世が王都とした

14:25~15:55 バコン寺院にて修復体験  
  *バコン寺院はインドラヴァルマン1世がヒンドゥー教の神々に奉献した寺院
  *周壁はラテライトで造られ、第三周壁の内部のレンガ建築が積み直し修復中
  *杉山先生と修復担当責任者による祠堂の修復解説
  *レンガ建築の修復方法解説の後、実際にレンガ修復体験

15:55 バスにてシェムリアップ市内の遺跡保護保存展示場所へ

16:25~17:15 アンコール遺跡保護保存展示場所見学
  *杉山先生がアンコール遺跡発見から遺跡修復の流れを説明
  *盗難と破損から守るために特に神像やナーガの頭部を中心に展示されている
  *見学後、Angkor Conservation OfficeのYoung Chantha所長の修了書受領

17:15 バスにてJHCの土産物店へ

17:30~18:00 土産物店にてショッピングタイム
  *山本日本語学校訪問

18:00 バスにてアプサラダンスディナーショーのレストランへ

18:20~20:35 Kuren2レストランにて夕食
  *クメール料理を含むビュッフェスタイル
  *クメール文化の華「アプサラダンス・ショー」見学 

20:40 バスにて宿泊ホテルへ

21:00 ANGKOR MIRACLE RESORT & SPA Hotel到着

【ANGKOR MIRACLE RESORT & SPA Hotel宿泊】

 

〔旅日記〕

プノン・クーレンの滝

今日はシェムリアップの北東約50㎞に位置するアンコール発祥の聖なる山、プノム・クーレンとロリュオス遺跡群を訪ねます。
今では観光客も訪れることができますが、私が初めてカンボジアに来た1980年代にはまだポル・ポト時代の地雷が残り、この地には立ち入ることもできませんでした。
クーレン遺跡の見どころは、シェムリアップ川の中の岩に彫られたシヴァ神の象徴であるリンガ・ムイポアン(1000体の男性シンボル)と巨大な砂岩から掘り出された約9.4mのプリア・アントン(涅槃仏)で、地元の人にとって厚い信仰の対象となっています。
川の中に神像が彫られているのは川が神聖な場所であること、そして神々のパワーを水を介して高めようとしたからかもしれません。
クーレン山の北東には「川の源流」という意味のクバール・スピアンという場所がありますが、ここはまさしくシェムリアップ川の源流で、クーレン山、シェムリアップ川、トンレサップ湖をそれぞれヒマラヤ山脈、ガンジス川、インド洋に比肩していると言われています。
プノム・クーレン滝の近くで昼食をとった後、古道を探索しながら6号線を経由してロリュオス遺跡に向かいました。
ロリュオスは現在は小さな村ですが、アンコール朝創始者であるジャヤヴァルマン2世が最後に住んだ地で、孫のインドラヴァルマン1世が王都と定めた場所です。
かつては「ハリハラーラヤ」と呼ばれていましたが、これはシヴァ神とヴィシュヌ神の合体神ハリハラに由来します。
まずは、ロリュオス遺跡群の中でも最大規模のバコン寺院を訪ね、杉山先生と現場責任者による研修の後、実際に修復作業を体験しました。
修復はフランス極東学院によって進められており、主としてレンガの修復に重点が、置かれていました。
この寺院は伽藍周囲に環濠を巡らした最初のピラミッド式寺院で後のアンコール・ワットのモデルとされています。
バコンでは通常、立ち入り禁止とされている修復中の祠堂に案内していただいたこともあり、時間的にプリア・コー遺跡見学は明日にして遺跡保護保存展示場に向かうことにしました。
1860年にフランス人博物学者のアンリ・ムオによって発見されたアンコール遺跡群は人類が創造した世界の宝物であり、このかけがえのない遺産を後世に伝え残さんがために、遺跡保護保存展示場が存在します。
特に大切な首の部分や貴重なレリーフが所狭しと展示されていました。
本日の夕食はアプサラダンスショーを鑑賞しながらのディナーですが、夕食前に日本語ガイド養成校で有名な山本日本語教育センターのあるJHCショップでショッピングタイムをとりました。
私は定番のカンボジア・コショウ、カンボジアの伝統菓子であるノム・トム・ムーンとアンコール・ワット形のチコレートを買いました。
ディナーショーにおける「アプサラの踊り」は神への祈りとして捧げられるもので、生命の営みを花の芽生えから実が落ちるまでの8つの手の動きで表現する様は優美で魂がこもっていました。

◆4日目  2月25日(日)  <シェムリアップ→プノンペン→>

5:00 モーニングコール

5:30 バスにてアンコールワット朝日鑑賞へ

6:00 西参道(表参道)より浮橋を渡ってアンコールワットへ

6:15~6:45 西塔門から入り、経蔵横で自由解散
  *聖池付近からアンコールワットの朝日鑑賞

6:50 雲から現れた朝日を確認してからアンコールワット第一回廊へ

壮大な第一回廊のレリーフ鑑賞
  *西面北側にはインド古代叙事詩『ラーマーヤナ』
  *西面南側にはヒンドゥー教神話の源である『マハーバーラタ』
  *南面西側にはアンコールワットの創建者スールヤヴァルマン2世の行軍

十字回廊と第2回廊を経由して第3回廊の中央塔へ
  *沐浴の池付近の柱に日本人森本近太夫一房の墨書

第一回廊の乳海攪拌

7:25 第3回廊の専用階段より中央祠堂へ
  *緻密な造りと細かい彫刻やデバターのレリーフ
  *神々しい中央祠堂を間近に見学

7:55 第一回廊南面東側から裏参道へ
  *南面東側には詳細な死後の世界を表した『天国と地獄』の3段分割描写
  *東面南側にはヒンドゥー教の天地創造神話で有名な『乳海攪拌』
  *東面北側にはヴィシュヌ神と阿修羅の戦いが描かれている

8:40 バスにてホテルへ

9:00 ホテウ到着後、出発までフリータイム

9:00~10:00 ビュッフェスタイルの朝食(ホテル内レストランOrangery)

10:15 Baggage Collect

10:30 各自チェックアウトの後、バスにてプリア・コー遺跡へ

11:25~11:45 プリア・コー遺跡観光
  *879年にインドラヴァルマン1世が創建したヒンドゥー教シヴァ派の寺院
  *プリア・コーは「聖なる牛」の意味で、祀られていた聖牛ナンディンに由来
  *規模は東西約500m、南北約400mで基壇上に6基の祠堂が並んでいる
  *先祖を祀るために建立されたが、特にジャヤヴァルマン2世の供養

「天空の城」を連想させるベン・メリア遺跡

11:45 ロリュオスより古道を経由してベン・メリア遺跡へ

12:35~12:45 ベン・メリアのチェックポイントでWC休憩

12:55~13:50 東のアンコールと呼ばれるベン・メリア遺跡観光
  *クーレン山南東の石切り場に近く、良質の砂岩で造営されている
  *11世紀末から12世紀初頭のヒンドゥー教寺院でアンコール・ワットと類似
  *ベン・メリアは「花束の池」という意味で、3重の回廊の伽藍配置
  *宮崎駿監督のアニメ『天空の城ラピュタ』に似た光景が見られる

13:50 バスにて昼食場所へ

14:00~9:45 Beng Mealea Restaurantにて昼食
  *各自、好みの料理を注文

14:50 チクレン川に架かるコンポンクディの古代橋ピアン・プラップトゥフへ

15:15~15:40 ドム・ダエク市場散策
  *カンボジア人が好むアヒルの卵料理の店等

時間的にコンポンクディへ行くのが厳しいため予定を変更して市内のスーパーへ

16:25~16:45 Lucky Mallにてショッピング
  *余ったカンボジアのお金を使って食料品等を購入

16:45 バスにてシェムリアップ空港へ

17:00 シェムリアップ空港到着
  *ガイドのMs.セイハー、Ms.マロンさんとお別れ

17:10 カンボジア・アンコール・エアーカウンターにて各自K6-116便のチェックイン
  *パスポートを提示して荷物を預ける
  *セキュリティ検査を受けて搭乗ゲートへ

18:25 (定刻18:15)アンコール・エアー116便(K6-116)にてプノンペンへ
  *ドリンク1回、機材A320

19:10 (定刻19:00)プノンペン国際空港到着
  *ターンテーブルで荷物を受け取って出口へ

19:15~20:30 チェックイン開始まで空港内レストランThe Pizza Companyで待機
  *各自払いで夕食

20:40 全日空カウンターにて各自NH-818便のチェックイン手続
  *パスポートを提示して荷物を預け、搭乗券とクレームタグを受領
  *パスポートの出国カードを確認して、出国審査場へ
  *出国審査場で出国カードを渡し、セキュリティ検査を受けてゲートへ

22:15 13番搭乗ゲートより搭乗開始

22:50 全日空818(NH-818)便にて成田空港へ
  *機内食1回+スナック、B787(ABC-DFG-HJK) 
  *時差 +2時間

【機中泊】

〔旅日記〕

アンコール・ワットの朝日

今日は早くも帰国日ですが、早朝より今回の旅行のハイライトの1つでもあるアンコールワット朝日鑑賞に出発です。
幸いにして雨の心配はなさそうですが、雲の動きは微妙です。
予定通り、日の出前から参道近くの経蔵で鑑賞することにしましたが、何とか雲の間から太陽を拝むことができました。
朝日鑑賞後はアンコールワットの回廊のレリーフを順次見ていきましたが、これ絵巻物のように連続的に追うことによって物語が完結するようになっているので、通常の絵画鑑賞とは違った見方が必要です。
しかし、私は『ラーマーヤナ』の猿の将「ハヌマーン」という孫悟空のモデルとなったシーンがいつも印象に残ります。
中央祠堂へは多少待たされましたが、大きなグループが入っていなかったこともあり、わりとスムーズに見学できました。
中央祠堂を構成する5基の尖塔は宇宙の中心、中央祠堂はヴィシュヌ神が降臨して王と一体化する場所と考えられていましたが、日本の神社における磐座同様に神聖な場所です。
中央祠堂の後は有名なヒンドゥー教の天地創造神話で知られる「乳海攪拌」の説話レリーフを鑑賞しながら裏参道出口に向かいました。
ホテルで遅い朝食をとった後、チェックアウトを済ませてまずはロリュオス遺跡のプリア・コーへ旧街道の旅です。
シェムリアップから東に向かう6号線はプノンペンに至る古くからある街道で、私はチクレン川に架かるコンポンクディの橋を見てみたいと思っていました。
杉山先生によるとこの古い橋は当時の面影を残し、一般的にスピアン・コンポンクディと呼ばれて「方向を告げる」という意味があるそうです。
そしてこの橋とロリュオス遺跡の中間点にあるのが東のアンコールと呼ばれるベンメリア遺跡です。
最初に訪れたプリア・コー寺院は、昨日訪れたバコンを中心に大貯水池インドラタターカ中央のロレイと共に王都を形成していました。
寺院は基壇上に6基の祠堂が並び、それらに対峙するように3体の聖牛ナンディン像が残っていました。
次に訪れたベン・メリアは「花束の池」という意味で、保存状態の良いナーガの頭やガンジス川の女神の乗り物とされるマカラの排水口などが印象に残りました。
見学には木の歩道を通る関係で、混雑すると見学に時間がかかるのですが、今回はスムーズに深い森に埋もれた遺跡をじっくり観察することができました。
ベンメリアの市内レストランで遅い昼食をとった後、コンポンクディに向かう予定でしたが、市内と反対の方向に向かうため、橋の見学は断念してトム・ダエク市場散策とスーパーでの買い物というスケジュールに変更しました。
トム・ダエク市場では懐かしい風景とカンボジア独自の珍しいアヒルの卵料理などをガイドさんが案内して下さいました。
私はアヒルの卵料理を見るとイスラムの眼球料理を思い出すのでどうしても食することはできません。
最後にシェムリアップ市内のスーパーで買い物を済ませ、空港に無事に到着しました。お世話になったセイハーさん、マロンさんにお別れして少しあわただしいい出発でしたが、皆様のご協力のおかげで大きな事故もなく帰国の途につけたので本当に良かったです。

◆5日目  2018年2月26日(月)  <(プノンペン)→成田>

6:30 成田空港到着
  *到着ゲートより各自で入国審査場へ
  *ターンテーブルで荷物を各自受け取った後、流れ解散

〔旅日記〕

ガイドのセイハー、マロンさんと

プノンペンン発の全日空便はほぼ定刻に成田空港に到着しました。
今回のアンコール遺跡5日間の旅はいかがでしたでしょうか?
私はこれまでにも何度かアンコール遺跡を訪ねていますが、このアンコール遺跡はカンボジア人の精神のよりどころであり、民族統一の象徴でもあり、カンボジア国家そのものだと思っています。
しかし、近年の観光地化によって祖先の魂が宿っている遺跡から、地元住民が少しずつ排除されているように感じました。
アンコール遺跡はシェムリアップ地域住民の生活の場という「生きた遺跡」であり、金もうけ主義の犠牲で「死んだ遺跡」にならないことを切に祈っています。
私の本来の仕事は皆さまと時間を共有することによって「時の流れを物語に変える」ことで、今はその「物語」を遺産認定する文化庁の日本遺産登録関係の仕事にも携わっています。
旅行は出発までの準備も大切ですが、帰国後に旅を振り返ることによって旅の思い出がさらに輝きを増します。
今回の旅行が素敵な物語として皆様の記憶に残り、私のこの旅日記が皆さまの写真整理等にお役に立てれば幸いです。
また、近い将来ご一緒できる日を楽しみにしております。

平成芭蕉の「令和の旅指南」シリーズ第5弾『生まれ変わりの一人旅』

出羽三山の「生まれ変わりの旅」で、私は月山の月読命という月に願い込めましたが、今の私の課題は「月を見上げて、日々の腕立て伏せが出来るか?」ということです。『月』を自らの目標や夢と捉え、『腕立て伏せ』を日々の行動や取り組みと考え、どれだけ、自分自身の目標を見続けながら、日々行動しているのかという問いかけです。

月山頂上の月山神社

どんなに月に祈りを込めて夢を語っても行動していなければ手にすることはできません。しかし、行動していたとしても目標や夢を見続けていなければ、目の前に現れる出来事をこなしていくだけの味気ない作業になってしまいます。

これからの将来、自分自身が目指すところ、求められることに向かっていくためには、まず「今、何をすべきか」を考えつつ、今の行動は目標にどう紐付けられるのかを自分自身に問いかける必要があります。

立ち止まっては悩み、不安になることも沢山ありますが、そんな時に私は「生まれ変わりの一人旅」で出会った人の言葉や笑顔を思い出し、その方々に恥じぬ行動をしていくことで進むべき方向へと軌道修正されていくように感じています。

どれだけ、私たちは決めた目標を見続けているのか、そして、そこに辿り着く道のりを歩めているのか。こうした疑問を抱いた時には、やはり目標を見失わず、感情を老化させないためにも「生まれ変わりの一人旅」に出て、一歩を侮ることなく、一歩を信頼して進みましょう。令和の旅指南シリーズ5冊目の『生まれ変わりの一人旅 令和の旅指南Ⅳ』では、感情の老化を防ぐ私の体験をご紹介しています。

★平成芭蕉ブックス
 ①『人生は旅行が9割 令和の旅指南Ⅰ』: 長生きして人生を楽しむために 旅行の質が人生を決める
 『縄文人からのメッセージ 令和の旅指南Ⅱ』: 縄文人の精神世界に触れる 日本遺産と世界遺産の旅
 『松尾芭蕉の旅に学ぶ 令和の旅指南Ⅲ』:芭蕉に学ぶテーマ旅 「奥の深い細道」の旅
 ④『生まれ変わりの一人旅 令和の旅指南Ⅳ』: 感動を味わう一人旅のススメ
 ⑤『日本遺産の教科書 令和の旅指南』: 日本人の心に灯をつける 日本遺産ストーリーの旅

「令和の旅指南」シリーズ

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私は平成芭蕉、自分の足で自分の五感を使って旅しています。

平成芭蕉の旅語録

「平成芭蕉同行の旅」では、私が実際にお客様をご案内したツアーの中でも特に印象に残っている旅をご紹介しています。

「令和の旅」へ挑む平成芭蕉

*「平成芭蕉の旅物語」サイトマップ参照

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