「縁結び」の東京大神宮と神様の見立て | 【黒田尚嗣】芭蕉さんの旅講座

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「縁結び」の東京大神宮と神様の見立て

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「縁結び」のパワースポット、神前結婚式で有名な東京大神宮

伊勢神宮を遙拝する東京大神宮の「造化三神」

「縁結び」で有名な東京大神宮

3月10日の誕生日を迎えて歳を重ねたので、三重出身の私としては、本来、伊勢の神宮にご挨拶すべきところですが、伊勢の神宮を東京から遙拝しようと飯田橋の東京大神宮へお参りしてきました。
東京大神宮の主祭神は伊勢神宮と同じアマテララスオオミカミ(天照大神)トヨウケノオオカミ(豊受大神)ヤマトヒメノミコト(倭姫命)ですが、さらに『古事記』に最初に登場する「造化の三神」も祀られています。
この造化三神とは”むすび”を司る最高位の三柱で、アメノミナカヌシノカミ(天之御中主神)タカミムスヒノカミ(高御産巣日神)カミムスヒノカミ(神産巣日神)の神様です。
よって、「縁を結ぶ」ご利益が最強ということで恋愛成就を祈念する女性参拝者が今日も多数見受けられました。
有難いことに東京大神宮には伊勢神宮と違って参拝の順序はありません。
すなわち、伊勢の神宮は内宮と外宮に分かれており、お参りの順序は外宮から内宮へと決められていますが、東京大神宮は一度の参拝で内宮と外宮の両方の神様をお参りできます。
また、東京大神宮は、神社の神前で結婚式を挙げる「神前結婚式」を日本ではじめて行った神社で、大正元年に発表された夏目漱石の名作『行人』にも、日比谷大神宮(現在の東京大神宮)で行われる結婚式の様子が克明に描かれています。
現在でも東京大神宮では、神前結婚式が行われており近年巻き起こる「神前結婚式ブーム」の火付け役でもあります。

東京大神宮おすすめの「お守り」と「おみくじ」

東京大神宮の「縁結び」お守り

そして日本最高位の神様や造化三神を祀っていることもあり、東京大神宮はお守りの種類が多いことでも有名です。
「縁結び」のお守りだけでも20種類ほどあるのですが、恋愛成就であれば、「幸福が訪れる」という花言葉を持つ純白鈴蘭の愛らしい「縁結び鈴蘭守り」が1番のお薦めです。
鈴蘭の中に鈴が入っていて、それぞれ2つの鈴の音色が重なりあって1つの響きになるように、〝自分と相手の心もひとつになれますように〟という願いが込められています。
一方、妻帯者の方には心結び「美鈴守り」が良いでしょう。
「結ぶ」とは、〝人と人との縁〟〝心と心〟を結ぶおまじないという意味で、結びの力が込められた「美鈴守り」は、ご祝儀袋などに使われる「水引」を編み込んで作られており、幸せの祈りをこめて3つの鈴を固くひとつに結んだ「縁結び」のお守りです。
また、神社内には、3種類の恋みくじを含む7種類のユニークなおみくじがあり、お守りやおみくじだけでも楽しめます。
私は、かつて東京大神宮のある飯田橋で働いていた関係で、2月末に斉行される「ひな祭りの祓い」に行っていました。
心願成就無病息災を願う神事で、3月3日までは願い事が書き込める「お雛様形代」が用意されていて、お雛様が神様への願い文を届けてくれます。
残念ながら、今年はお雛様にお願いできませんでしたが、私は新しい年度初めの「開運」と「健康」を祈願しました。

神様は宿るもので、依り付く場所を清潔に

私は旅を生業としており、開運の旅と言えば、一般的には神社仏閣を詣でる旅行を連想します。
そして、祈願ということになれば、しかるべき神様を祀った神社を参拝しますが、多くの人は神社に行けば、いつでも神様に会えると思っています。
しかし、神様はいつも神社にいらっしゃるわけではなく、基本的には神職の神主が祝詞をあげて、神様をお招きしたり、楽しい祭りの場をつくって、お呼びするのです。
有名な「中臣の大祓」という祝詞は、あまりに美しい祝詞だったために、多くの神々が集まってこられたと言われています。
また、多くの人が参拝する大きな神社でなく、例えば山奥の小さな神社でも、そこの神主の神様を祀る気持ちや地元の人たちの信心が強ければ、神様も頻繁に訪れてくれるそうです。
共同体が生きているところに人は懐かしさを感じ、神様もまた同様に美しい場所や音だけでなく、楽しそうな人々の声に引き寄せられるのでしょう。
すなわち、神様は心地よいところ美しいもの清潔な場所に宿ると言われています。

不浄を嫌う「水神様」と囲炉裏・かまどの「火の神様」

「囲炉裏の神様」に感謝する食事

そのため、昔は井戸を掘っては、水量の多いところに水神様をお祀りして、そこを清らかな場所としていました。
清らかな水は、人間が生きて行く上で大切なものであり、滞りのない自然な干満と流れのきれいな水が身体を健康に導くので、水の神様は特に不浄を嫌うのです。
また、火も生活に欠かせない重要なもので、同時に人の命も容易に奪う畏れるべきものです。
こうした火の居所が、囲炉裏かまどであり、囲炉裏は家の中心であり命としての火、かまどは人の命を存続させる火と区別され、同じ火でも意味は異なっていました。
そして家の中に2つの火があるのを忌み嫌い、かまどを家の中に入れるときには、火の神様を祀って敬うということで「かまどの神様」がいらっしゃったのです。

神様の依りつく場所として「見立て」が大切

井戸だけでなく囲炉裏やかまどもない現代では、水の神様や火の神様の依り付く場所として、その居場所を見たてることも必要で、今では家庭の台所がその「見立て」の場所となっています。
どんなに生活環境が変わっても、「見立て」ることによって、失った環境を取り戻すことができるのです。
実際、家庭の台所に祀られる火の神様は、本来は人の命をお守りくださる有難い神様です。
火の神様を祀ることは、火の用心だけでなく、火の神様の力をいただくことに繋がるのです。
関西では「荒神さん」と呼ばれ、気性の荒いとされる三宝荒神が、火事を忌み、ほど良い適度な火で人の命を存続させてくれると信仰されてきました。
関西では宝塚の清荒神が有名ですが、東日本では火伏の神様とされる愛宕神社秋葉神社参拝がおすすめです。

by 【平成芭蕉こと黒田尚嗣】

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