慈しみの特別聖年 システィーナ礼拝堂貸切見学とローマ・フィレンツェ8日間
この旅日記は2016年の「慈しみの特別聖年」の年に開かれた次の四大バシリカの聖なる扉をくぐり、教皇庁ゆかりのヴィテルボやオルビエートを訪ね、システィーナ礼拝堂を貸し切ってミケランジェロの作品を鑑賞した旅の記録です。
①:サンタ・マリア・マッジョーレ大聖堂
②:サン・ジョバンニ・イン・ラテラノ大聖堂
③:サン・パオロ・フオーリ・レ・ムーラ大聖堂
④:サン・ピエトロ大聖堂
MR. KURODA JUBILEE 8 DAYS TOUR 2016年11月9日(水)~ 11月16日(水)
◆1日目 11月9日(水) <成田→ローマ→フィレンツェ>
11:40 新東京国際空港(成田)第1ターミナル北ウィング4階G-6・7番カウンターにて受付
*アリタリア航空Aカウンターにて各自荷物のチェックイン
12:00 ブリーフィングの後、保安検査、出国審査へ
13:25 25番ゲートより搭乗開始
14:10 アリタリア航空785便(AZ-785)にてイタリアのローマへ
*機内食2回、B777(ABC-DEGH-JKL)
*時差 -8時間
18:50 ローマ フィウミチーノ(レオナルド・ダ・ヴィンチ)国際空港到着
*ターミナル3にてEU入国審査(パスポート)後、乗継便のCゲートへ移動
21:15 C-157番ゲートより搭乗開始
21:50 (ETD21:50)アリタリア航空1681便(AZ-1681)にてフィレンツェへ
*ドリンク、B737-700(ABC-DEF)
22:40 (ETA22:40)フィレンツェ空港到着
*現地アシスタントのMs Barbaraさんの出迎え
23:30 専用バス(49席)にてフィレンツェのホテルへ
*ドライバーはAUTORIMESSA BATTAGIのMr. Tarche
*アシスタントのMs Barbaraさんも同乗
0:00 HOTEL CROCE DI MALTAへチェックイン
*ポーター不在のため各自で荷物を部屋へ
*ロビー階は0階、朝食レストランも0階
*部屋から部屋の電話は直接部屋番号
*サンタ・マリア・ノヴェッラ駅に近い
【Hotel Croce Di Malta泊】
〔旅日記〕 天候は曇り 22℃
今回のツアーについては、さる9月21日に「ミケランジェロとシスティーナ礼拝堂」講座でバチカンの歴史やシスティーナ礼拝堂祭壇画他ミケランジェロの主要作品についてお話ししましたが、やはり旅行は実際に体験していただかないと分からない説明不可能な点が多々あります。
特に今回の特別聖年といったスペシャルイベントでは、実際に体験していただき、キリスト教徒でない方にとっても生涯忘れられない思い出となるように祈念しつつ成田空港を出発しました。
まずはアリタリア航空785便にてイタリアの首都ローマへ向かいます。通常の観光ツアーであれば、今日はローマに宿泊して、翌日、ローマを観光した後にフィレンツェに移動するのが普通ですが、今回は慈しみの聖年で特別に開く「聖なる扉」を順次、巡って最後にシスティーナ礼拝堂の貸し切り見学するというスケジュール の関係で、ローマで飛行機を乗り継ぎ、今夜中にフィレンツェに入ります。
フィレンテウェは花の都と呼ばれるだけあって、見るべきものは多いので、宿泊ホテルは観光散策に便利な旧市街のサンタ・マリア・ノヴェッラ教会近くのCroce Di Maltaホテルです。
◆2日目 11月10日(木) <フィレンツェ>
6:30 モーニングコール
7:30~ 朝食(ロビー階のホテルレストラン)
8:15 徒歩にてフィレンツェ市内観光へ
*HotelロビーにてJSGのMs. Usuiさんとミート
8:20~8:30 サンタ・マリア・ノヴェッラ教会(外観)
*内陣部にはギルランダイオ「マリアとサン・ジョバンンニの生涯」
*マザッチョによる「三位一体」やロッビアの洗礼盤がある
8:35 メディチ家礼拝堂を経由してサン・マルコ美術館へ
8:45~9:30 サン・マルコ美術館見学
*かつてのドメニコ会修道院
*メディチ家のコジモ・イル・ヴェッキオの瞑想室
*シニョーリア広場で虚飾の焼却を行ったサヴォナローラの僧房
*フラ・アンジェリコ作の「受胎告知」
9:50~10:30 シニョーリア広場 *ネプチューンの噴水とミケランジェロのダヴィデ像(コピー)
*たくさんの彫刻の並ぶ彫刻廊ロッジア・デ・ランツィ
*94mの塔を抱くかつてのフィレンツェ共和国政庁舎
*3階の絵画館に初期ルネッサンスに影響を与えたジョットの「玉座の聖母子」
*ボッティチェリの「プリマヴェーラ(春)」、「ヴィーナスの誕生」
*シモーネ・マルティーニの「受胎告知」、フラ・アンジェリコの「聖母子」
12:40~13:50 昼食は市街のANTICO BARILE<39-055-213142>
*前菜 Vegetables Soup
*メイン Steak Florentine
*デザート Apple Tart
13:50 昼食後、徒歩にてドゥオーモ広場へ
13:55 「天国の扉」とモザイクが彩る八角形の洗礼堂
14:00~14:30 花の聖母教会ドゥオーモSanta Maria del Fiore見学
*1296年から172年の歳月をかけて建設
*ブルネレスキの大クーポラ(円蓋)
14:30 ジョットの鐘楼
*ダンテ『神曲』で「過去の芸術よりも完全なもの」と紹介
14:35 ドゥオーモ広場にて自由解散
*夕食まで自由行動
*アカデミア美術館、ヴェッキオ橋、ピッティ宮、パラティーナ美術館等を紹介
19:30~21 00 ホテル内レストランにて夕食
*前菜 Vegetable Risotto
*メイン Cacciatora Style Chicken
*デザート Tiramisu
【Hotel Croce Di Malta泊】
〔旅日記〕 天候は曇りときどき晴 21℃
今日は時差ボケを吹き飛ばすべく、朝から徒歩でフィレンツェ観光です。この街は今、話題の映画『インフェルノ』の舞台です。『ダ・ヴィンチ・コード』、『天使と悪魔』のヒット作に続くダン・ブラウン氏の新作で、ダンテの『神曲』に秘められた暗号を 読み解きながら、ヴェッキオ宮殿を中心に「フィレンツェ」を紹介しています。
私たちはまずはホテルに近いサンタ・マリア・ノヴェッラ教会、メディチ家礼拝堂を経由してサン・マルコ美術館を訪ねました。この美術館の目玉はフラ・アンジェリコ作の『受胎告知』ですが、サヴォナローラという人物についても知ることができます。
この神秘的な人物のおかげで、美術館でありながら、当時の修道院の雰囲気がわうことができます。
次に街の中心シニョーリア広場を通って有名なウフィツィ美術館見学です。ここはメディチ家歴代の美術コレクションを収蔵する美術館であり、イタリアルネサンス絵画の宝庫で古代ギリシャ彫刻から、ボッティチェッリ、レオナルド、ミケランジェロ、ラファエッロらのイタリアルネサンスの巨匠絵画を中心に、それ以前のゴシック、バロック、ロココなどの絵が系統的に展示されています。
しかし、ボッティチェリの『ヴィーナスの誕生』、『プリマヴェーラ』の展示室がやはり一番人気があるようです。
昼食を市内のレストランで食べた後は、フィレンツェの象徴である花のマリア教会を訪ね、見学後は自由時間となりました。
◆3日目 11月11日(金) <フィレンツェ→ローマ>
7:00 モーニングコール
7:00 朝食(ホテル内レストラン)
9:00 バスにてローマへ(279km)
*車中にてイタリア歴史講座
11:00~11:25 Chiusi近郊のSAにてWC休憩
11:35 ローマ市内のLungotevere Mazioで下車
*徒歩にてScrofaのレストランへ
13:30~14:30 昼食はALFREDO ALLA SCROFAにて<39-06-68806163>
*前菜 Fettuccine Pasta with Alfredo Style
*メイン Veal Escalope with Truffles
*デザート Caprese Tart
14:35 昼食後、ガイドさんと共に徒歩でバス乗車場所へ
*ガイドさんはMs. MIURA Reiko
14:40 バスにてサンタ・マリア・マッジョーレ大聖堂へ
15:15~16:35 サンタ・マリア・マッジョーレ大聖堂見学
*普段は開かれていない「祝福のロッジャ(バルコニー)」見学
*バルコニーで13世紀のモザイク(雪の聖母の奇跡物語)見学
*パウロ5世時代の部屋とベルニーニのらせん階段
*「聖なる扉」から聖母マリアにささげられた大聖堂見学
*後陣の金色に輝くモザイク『マリアの戴冠』
*イエス誕生の時使ったとされる「かいば桶」木片の聖遺物
*ルネッサンス後期の「シスト5世の礼拝堂」
*初期バロックの「パオリーナの礼拝堂」
*証明書Certificate 0f Visit受領
16:40 バスにて宿泊ホテルへ
17:30 ローマのホテルHOLIDAY INN ROME PISANAにチェックイン
19:00 バスにてレストランへ
19:30~21:00 La Carovanaレストランにて夕食
*前菜 Fusilli with Tuna Sauce
*メイン Codfish Livornese Sryle
*デザート Sorbet
【Holiday Inn Rome Pisana泊】
〔旅日記〕 天候は晴ときどき曇り 23℃
今日はフィレンツェより専用バスでローマに移動して、午後には四大バシリカの1つであるサンタ・マリア・マッジョーレ大聖堂を訪ねます。
車中では今回のツアーテーマである「慈しみの特別聖年」の意義やローマの歴史について解説させていただきました。
昼食後に訪れたサンタ・マリア・マッジョーレ大聖堂は、聖母マリアを祀る最大の聖堂であるだけでなく、世界中の教会の中でも母なる教会という意味もあります。
私たちはまず、普段は見学できない2階の「祝福のロッジャ」に上がり、この大聖堂に伝わる「真夏の雪」伝説のモザイクを見学しました。「真夏の雪」伝説とは、352年8月4日の夜、教皇リベリウスとその父、ジョヴァンニの夢の中に聖母マリアが現れ、「エスクイリーノの丘に行けば雪に覆われた場所があるので、そこに教会を建てるように」と告げ、翌日、2人が指示された丘に行ってみるとお告げの通り、真夏にもかかわらず雪に覆われた所があったので、早速、その場所に教会を建てたというものです。
この伝説から2世紀以降、この教会は「雪のサンタマリア教会」とも呼ばれるようになり、毎年8月5日のミサでは、教会の天井から白い花びらがまかれ、真夏の雪が再現されているのです。
「祝福のロッジャ」の奥にはカタツムリのようならせん階段がありましたが、これはこの大聖堂に眠るベルニーニの作だそうです。
実際、この聖堂の裏正面は伝説通りのエスクイリーノ広場に面して建っています。
いよいよ「慈しみの特別聖年」の時にしか開かない「聖なる扉」をくぐって大聖堂の中に入ると、荘厳な雰囲気で身廊と2つの側廊を分ける36本の大理石の柱が整然と並んでいました。後陣を囲む「勝利の門」と呼ばれるアーチと身廊の上にある壁の27枚のモザイク画は、5世紀前半の創建当時のものです。
しかし、13世紀に法王ニコラス4世は創建当時の後陣を取り壊し、後方に新たな後陣と左右に翼廊を増築しました。
現在の後陣にあるモザイク「マリアの戴冠」は、優美で色彩に満ちたローマ・モザイクの代表作ですが、5世紀創建当時のモザイクの断片を集めたものです。このモザイクには、玉座に座るキリストが「われ汝を玉座につかせん」と書かれた書物を持ち、右手で聖母マリアの頭に冠をのせている様子が描かれています。
なお、祭壇の下にはこの大聖堂の聖遺物のされるイエス誕生時のかいば桶の木片が納められています。
しかし、私にとって一番印象に残ったのは1615年に支倉常長と謁見したパウロ5世の墓でした。なぜなら、この墓には日本大使としての常長のレリーフが刻まれており、仙台の伊達政宗の想いがここに残っていたからです。
ちなみにこの大聖堂で有名な「救いの聖母のイコン」もこの墓のあるパオリーナ礼拝堂に祀られていました。
◆4日目 11月12日(土) <ローマ>
7:00 モーニングコール
7:30 朝食(1階のホテル内レストラン)
9:00 バスにてローマへ(273km)
9:20 サン・ジョヴァンニ門広場にて下車
*ガイドのMs. MIURAさんとミート
9:30~10:30 サン・ジョヴァンニ・イン・ラテラーノ大聖堂見学
*キリスト教を公認したコンスタンティヌス帝が314年に建設寄進
*「聖なる扉」から宗教史に残るラテラーノ大聖堂見学
*17世紀にバロックの代表的建築家ボッロミーニによる改築がなされた
*大聖堂隣のラテラーノ宮殿にはキリストが使った「聖なる階段(スカラ・サンタ)」
10:40 バスにてサン・パオロ・フォーリ・レ・ムーラ大聖堂へ
11:00~12:20 サン・パオロ・フォーリ・レ・ムーラ大聖堂見学
*シュロの木と頭巾をかぶり剣を持った聖パウロ像が立つ *「聖なる扉」から代表的な古代ローマのバシリカ様式大聖堂見学 *内部は1つの身廊と4つの側廊という5廊式 *身廊の壁面には初代ローマ教皇メテロから265人の歴代教皇のメダリオン
13:00~14:10 昼食はDA GIANNIにて<39-06-31077952>
*前菜 Rigatoni Carbonara Style
*メイン Roasted Chicken
*デザート Panna Cotta
14:15 バスにてサン・カッリストのカタコンベへ
14:30~15:40 サン・カッリストのカタコンベ見学
*カタコンベは迫害されていた頃のキリスト教徒たちの地下墓所
*地下4層で長さ約20㎞、約10万人が葬られている
*聖チェチーリアの墓、3世紀の法王の墓
*フレスコ画で飾られた「秘蹟の埋葬所」
15:40 バスにてアッピア街道を経由してローマ市内へ
15:50~16:10 コロッセオ見学
*ローマのシンボルである円形闘技場コロッセオにてPhoto Stop
16:15 バスにてホテルへ
*車窓よりフォロ・ロマーノ、バルベリーニ広場、クリナーレ宮等見学
18:00 ホテルHOLIDAY INN ROME PISANAに到着
19:00 バスにてレストランへ
19:30~20:45 夕食はPiccolo Mondoにて
*前菜 Mixed Salami and Bruschetta
*メイン Veal Saltimbocca Spinach
*デザート Moulded Dessert with Passion Fruit Sauce
【Holiday Inn Rome Pisana泊】
〔旅日記〕 天候は曇り時々晴 22℃
今日は「慈しみの特別聖年」で開かれる四大バシリカの聖なる扉の内、ラテラノ大聖堂とサン・パオロ大聖堂を訪ねます。
そして、午後は郊外にあるキリスト教徒が迫害されていた時代の地下墓所であるサン・カッリストのカタコンベを見学した後、ローマのシンボルであるコロッセオとコンスタンティヌスの凱旋門に立ち寄りました。
最初に訪れたサン・ジョヴァンニ・イン・ラテラノ大聖堂が他の聖堂と異なるのは、この大聖堂には宮殿が付随してローマ司教としての教皇が在籍していたことです。
そのため、この大聖堂は「救世主大聖堂」、「全カトリック教会の司教座聖堂」とも 呼ばれ、本来はサン・ピエトロ大聖堂よりも格上の存在なのです。
しかし、1309年にアヴィニョン捕囚が起こり、フランスのアヴィニ ョンに教皇庁が移されると、教皇が不在の間に宮殿と大聖堂は荒廃し、1377年に戻った教皇も荒れ放題の宮殿には戻れず、以後はバチカンに居を移すことになったのです。
そして、16世紀のシクストゥス5世のときに宮殿と大聖堂が切り離され、今日のファ サードは18世紀に完成しました。バロック風の内装は絢爛豪華で、ローマ教皇の威容と歴史を感じさせるものになっています。
バチカン市国はこのラテラノ宮殿においてローマ教皇とムッソリーニの会談の結果 1929年に誕生したのです。
次に訪れたサン・パオロ・フォーリ・レ・ムーラ大聖堂は、コンスタンティヌス帝が聖パオロの墓の後に建てたとされ、ローマで最も美しい聖堂でしたが、1823年に職人の火の不始末によってほぼ全焼してしまい、現在の聖堂は再建されたものです。
しかし、13世紀のゴシック様式を伝える祭壇の天蓋や、ヴェネツィア派の手による モザイク画で飾られた後陣、そして4世紀に造られた凱旋アーチなどは、幸いにして消失を免れました。
ラテラノ大聖堂もサン・パオロ大聖堂も「聖なる扉」から入るとやはり観光気分ではなく、敬虔な信者になったような気がしました。昼食後に訪れたサン・カッリストのカタコンベはアッピア街道沿いにありました。
カタコンベは、死者を葬る為に使われた洞窟、岩屋や地下の洞穴のような墓所ののことです。古代ローマでは城壁内に墓所が造れなかったために城壁外の街道 沿いにカタコンベがあるのです。
ここでキリスト教徒たちは葬儀を行ったり、殉教者や死者を記念する祭儀を行っていたと言われています。カタコンベの帰りにはコロッセオと凱旋門を見学しましたが、この凱旋門はキリスト教を公認したコンスタンティヌス帝が建てたものです。
◆5日目 11月13日(日) <ローマ→ヴィテルボ→オルビエート→ローマ>
7:00 モーニングコール
7:30~ 朝食(1階のホテルレストラン)
9:00 バスにてヴィテルボViterboへ(107km)
*ホテルより通訳エスコートのMs HATA Chitoseさん同乗
10:30 ヴィテルボのPiazza Martiri D'Unghena広場到着
*現地ガイドのMs. ISA Bianchiとミート
*Monumento al ParacadutistaのShopでWC休憩
10:45 現地ガイドのISAさん及び通訳のHataさんの案内でヴィテルボ市内観光へ
10:50~11:00 プレビシート広場Piazza del Plebiscito
*13世紀の時計塔と町のシンボルであるライオン像が見下ろす広場
*プリオリ館Parrazo del Prioriには美しい噴水の中庭がある
*時計塔はポデスタ館Parrazo del Podestaに付属している
11:00 徒歩にてサン・ロレンツォ通りを経由、ジェズ広場Piazza del Gesu'へ
*奥のサン・シルベストロ教会でダンテ『神曲』に語られた英貴族の悲劇が起きた
*ファルネーゼ館Parazzo Farnese横にはエトルリア時代の遺跡が残る
11:10~11:20 サン・ロレンツォ広場Piazza San Lorenzo
*12世紀のロマネスク様式の大聖堂Cattedrale di San Lorenzo
*かつてはヴィテルボ伝説上の創始者ヘラクレスの神殿があった
11:20~11:45 教皇の宮殿Palazzo Papale
*枢機卿による教皇選出会議「コンクラーヴェ」の語源となった宮殿
*優美なゴシック様式の回廊からはトリニティ教会や町の城壁が展望できる
11:45 Piazza della Morteを通り抜け、魅惑的なサン・ペッレグリーノ地区へ
*Piazza S.Pellegrino付近は渡り廊下や外付け階段など13世紀の佇まいを残す
*毎年5月開催の「花のサン・ペッレグリーノ」ではこの付近一帯が花で飾られる
11:50 Piazza della Morteを通り抜け、魅惑的なサン・ペッレグリーノ地区へ
11:55 プレビシート広場を経由してPiazza Martiri D'Unghena広場のバス駐車場へ
12:10 ヴィテルボよりオルビエートOrvietへ出発(45km)
13:30 オルビエートのEx Caserma Piave Parking広場到着
13:35 フニクラ駅前のPiazza Cahenよりミニバスでドゥオーモ広場Piazza Duomoへ
14:00~15:00 ENOTECA DUOMOにて昼食
*前菜 Vegetables Flan
*メイン Pizza 3 Tasting
*デザート Home Made Pastry
15:00 現地ガイドのMs. Danielaとミート
15:05 現地ガイドのDanielaさん及び通訳のHataさんの案内でオルビエート市内観光へ
15:05~15:15 マウリツィオの塔Maurizions Turm
15:15 上に立つブロンズ像がマウリツィオで大聖堂建築作業の時間を知らせる時計塔
*モーロの塔Turm del Moro、コルソ通りを経由してレプッブリカ広場へ
15:20~15:40 レプッブリカ広場Piazza del Repubblica
*珍しい8角形の塔を持つ市庁舎Stadtverwaltung
*地下に中世までの遺跡が残るサント・アンドレア教会Kirche Sankt Andreas
15:40 オルビエートの町のシンボル、ドゥオーモDuomoへ
15:45~16:05 オルビエート大聖堂Duomo
*教皇ニコロ4世の命により1290年に建築開始
*ロレンツォ・マイタニがデザインした尖塔とファサードの美しいモザイクが特徴
*1263年のボルセーナの奇跡の聖体布とコルプスドミニ祭の原点として有名
16:05~16:20 サン・ブリツィオ礼拝堂Kapelle St. Brizio
*べアト・アンジェリコが描き始め、シニョレッリの作品として知られる『最後の審判』
*この『最後の審判』はミケランジェロが参考にしたルネッサンス期の一連絵画
*イッポーリト・スカルツァ作のピエタ像も必見
16:25 ドゥオーモ広場よりミニバスでカヘン広場へ
16:35 フニクラにてトレニタリア オルビエート駅へ
*近くに教皇クレメンテ7世が掘らせた「サン・パトリツィオの井戸」がある
16:40 オルビエート駅着後、WC休憩
17:00 オルビエートよりローマへ
18:20 ホテル到着
19:00~20:30 夕食はホテルレストランにて
*前菜 Pasta Amatriciana
*メイン Pork Chop with Potato Chips
*デザート Chocolate Cake
【Holiday Inn Rome Pisana泊】
〔旅日記〕 天候は晴 23℃
今日はバチカン市国の歴史を学ぶために、教皇選挙のコンクラーベ発祥の地であるヴィテルボとミケランジェロがシスティーナ礼拝堂の『最後の審判』を描く参考にしたと言われるシニョレッリの壁画で有名なオルビエート大聖堂を訪ねます。
ヴィテルボは、ラツィオ州ヴィテルボ県の県都で、トスカーナ州とウンブリア州の州境に位置しており、古代ローマ時代はトゥーシャと呼ばれ、カッシア街道の拠点として繁栄していました。中世の13世紀前後にはトゥーシャの中心として栄え、多くのローマ教皇が居住し、そのため町全体が城壁で囲まれています。そして歴史的、芸術的に価値のある建造物、彫刻が多く残っており、この地の宮殿は教皇選挙のコンクラーベ発祥の地として知られています。
午後に訪れたオルビエートの中心には、300年の歳月をかけて建設された、イタ リア・ゴシック建築の最高峰と評されるオルビエートのドゥオーモがあります。このドォオーモはミケランジェロが参考にしたシニョレッリの壁画があることで知られています。 礼拝堂全面に描かれた一連の作品の中でも特に有名なのが、入って右壁にある「地獄(罪されし者を地獄へ追いやる天使)」です。独特の感性の色彩、力強い筆のタッチがイメージの基礎となったダンテの「新曲」 地獄編をみごとに表現しており、迫り来る美しさに鳥肌が立ちます。
この当代きっての人気画家シニョレッリが報酬として要求したのは、住居や賃金の 他に年間1000リットルものオルビエートの白ワインだったそうです。
実際、オルヴィエートは今日でも白ワインが名産で、ドゥオモ脇にはいくつかワインセラーがあって、手ごろな値段で美味しいグラスワインを堪能できます。
◆6日目 11月14日(月) <ローマ(バチカン)>
7:00 モーニングコール
7:30 朝食(1階のホテル内レストラン)
9:00 バスにてバチカン市国へ
9:30 バチカン市国のGianicolo駐車場に到着
*ガイドのMs Miuraさんの出迎え
9:40 ガイドさんの案内でサン・ピエトロ大聖堂のポルタ・サンタへ
9:55~11:30 サン・ピエトロ大聖堂Basilica di San Pietro見学
*入口でバチカン専用ガイディングレシーバーを受領
*右側廊にはガラス越しにミケランジェロ25歳の作「ピエタ」
*中央右側には聖ピエトロ(ペトロ)のブロンズ像
*ミケランジェロ設計の大クーポラの下にベルニーニのブロンズ製天蓋
11:35 サン・ピエトロ広場のオベリスク、ベルニーニの噴水
11:40~12:00 コンチリアツィオーネ通りのShopでWC休憩
12:00 バスにてローマ市内観光へ
*車窓よりサンタンジェロ城、ヴェネツィア広場、ヴィットリアーノ等見学
12:10~12:25 トレヴィの泉Fontana di Trevi見学
*ニコラ・サルヴィ設計のバロックの傑作は現在修復中
*肩越しにコインを投げると再びローマへというエピソードは臨時の洗面台が代行
*コーナーのジェラート店で休憩
12:30~12:50 スペイン広場Piazza di Spagna *「ローマの休日」の舞台として有名なスペイン階段にて記念撮影 *階段前にはベルニーニの父作の「バルカッチャ(舟)の噴水} *広場前には高級ショッピング街のコンドッティ通り
13:00~14:00 昼食はMANGROVIAにて<39-06-4452754>
*前菜(選択) Arrabbiata, Spaghetti, Rissoto
*メイン(選択) Sole Fish, Grilled Chicken, Roast Pork
*デザート Ice Cream
14:10 バスにてローマ三越へ
14:15~16:15 ローマ三越で自由ショッッピング
*免税の案内後、自由解散
16:20 バスにてスター・ホテルへ
16:50 スター・ホテル到着
17:00~17:30 木村泰司先生による直前講座
*ミケランジェロのシスティーナ礼拝堂壁画について
17:40 バスにてヴァチカン美術館へ
18:00~19:50 ヴァチカン美術館Palazzi e Musei Vaticani貸し切り見学
18:10 ピーニャPigna(松ぼっくり)の中庭
*庭の中央には「球のある球体」というオブジェ
*木村泰司先生によるシスティーナ礼拝堂の壁画・天井画の説明
18:30 ベルヴェデーレの中庭Cortile Ottagono
*別名「八角形の中庭」と呼ばれヘレニズム時代の傑作「ラオコーン像」がある
18:40 ピオ・クレメンティーノ美術館Museo Pio-Clementino
*「ミューズの間」の大理石像「ヴェルベデーレのトルソ」
*赤大理石の巨大杯のある「円形の間」の床のモザイク
*「ギリシャ十字の間」の「アテネの胸像モザイク」と「コンスタンティアの石棺」
*「燭台のギャラリー」と「タペストリーのギャラリー」
19:10 地図のギャラリー
19:20 ラファエッロの間
*コンスタンティヌスの間、ヘリオドスの間、署名の間、火災の間
*署名の間の「アテネの学堂」、「聖体の論議」
19:30 システィーナ礼拝堂Cappella Sistina
*ミケランジェロの「最後の審判」、旧約聖書の「創世記」で有名
19:50 徒歩にて夕食レストランへ
20:00~21:00 夕食はTERNO SECCOレストランにて
*前菜 Home Made Mixed Starter
*メイン Veal Cubes, Gnocchetti with Porcini
*デザート Fruit and Cake
21:00 バスにてホテルへ
21:40 ホテル到着
【Holiday Inn Rome Pisana泊】
〔旅日記〕 天候は曇り一時雨のち晴れ 20℃
今日はいよいよ4大バシリカの最後となるバチカン市国のサン・ピエトロ大聖堂の聖なる扉(ポルタ・サンタ)をくぐっていわゆる日本流に言えば結願となります。
サン・ピエトロ大聖堂はもともと使徒ペトロの墓所を祀る聖堂とされ、北に隣接してローマ教皇の住むバチカン宮殿、バチカン美術館などがあり、このバチカヌスの丘にある国全体が『バチカン市国』としてユネスコの世界遺産に登録されて います。
今回は聖なる扉をくぐってミケランジェロの名作「ピエタ像」と対面しましたが、これまでより精神的にゆったりと鑑賞できました。
というのも、イタリアに来ると膨大な芸術作品群をできる限り多く見て回ろうとする 気持ちが強く、いわゆる「スタンダール症候群」と呼ばれる強迫観念のようなあせりを生じるのですが、「慈しみの聖年」のなせるわざか、今回は精神的なゆとりを感じました。
サン・ピエトロ大聖堂の礼拝後は、映画『ローマの休日』に登場したスペイン階段やトレビの泉などを観光し、夕方まではフリータイムとしました。
18時からは今回のツアーにおける最後のハイライトであるバチカン美術館貸し切り見学ですが、事前に美術史家の木村泰司先生によるミニ講座を受講しました。 いつもは混雑していてゆっくり見学できないバチカン美術館ですが、ラファエロの間やシスティーナ礼拝堂のミケランジェロ作「最後の審判」を貸し切りで鑑賞できるのは素晴らしい体験でした。
◆7日目 11月15日(火) <ローマ→(成田)>
7:30~ 朝食(ロビー階のホテル内レストラン)
9:00 Baggage Down
*出発まで自由行動
12:00 バスにてローマの空港へ
*空港アシスタントのMs.Cristinaさん同行
12:30 ローマ国際空港到着
12:45~13:30 AZアリタリア航空カウンターにてチェックイン
*免税手続きのあるお客様はCristinaさんの案内で税関へ
*各自、パスポートを提示して搭乗券を受領し、カウンターにて荷物を預ける
13:45 EU出国審査、保安検査後、搭乗ゲートへ移動
*搭乗開始までフリータイム
15:15 AZアリタリア航空784便(AZ-784)にて成田へ
*機内食2回+スナック
*時差 +8時間
【機内泊】
〔旅日記〕 天候は雨のち曇り 19℃
昨晩は美しいスーパームーンでしたが、今日は早くも日本への帰国日です。帰国便の出発は午後なので、午前中はフリータイムで市内に出かけるお客様が多くいらっしゃいましたが、私は塩野七生さんの『ローマ人の物語』を読んで過ごしました。
この『ローマ人の物語』は歴史小説ではなく歴史書として読まれる傾向があることに、歴史学者が懸念を示しているそうですが、私は歴史はロマンと考えていますので、ローマの偉大な足跡からいろいろと学べればそれで十分です。
ローマの空港でのアリタリア航空チェックインは思ったよりスムーズでした。しかし、直前でゲートが変更となり、出発も少し遅れましたが、今回は盗難や大き事故もなく、無事に帰国の途につけたのはやはり神のご加護かもしれません。
◆8日目 11月16日(水) <→成田>
11:15 新東京国際空港(成田)到着
12:00 入国審査後、ターンテーブルにて流れ解散
~お疲れ様でした
〔旅日記〕 天候は曇り 18℃
成田空港にはほぼ定刻に到着しました。 今回のツアーはキリスト教徒でなくても「慈しみの特別聖年」で4大バシリカの聖なる扉をくぐって礼拝したという貴重な体験でした。
いつものことですが、旅はその事前準備に加えて、旅行中の体験や感動も楽しいのですが、帰国後に正しい資料で振り返るのが楽しみを持続させるコツです。 この旅日記がその資料になれば幸いです。
平成芭蕉の「令和の旅指南」シリーズ第5弾『生まれ変わりの一人旅』
出羽三山の「生まれ変わりの旅」で、私は月山の月読命という月に願い込めましたが、今の私の課題は「月を見上げて、日々の腕立て伏せが出来るか?」ということです。『月』を自らの目標や夢と捉え、『腕立て伏せ』を日々の行動や取り組みと考え、どれだけ、自分自身の目標を見続けながら、日々行動しているのかという問いかけです。
どんなに月に祈りを込めて夢を語っても行動していなければ手にすることはできません。しかし、行動していたとしても目標や夢を見続けていなければ、目の前に現れる出来事をこなしていくだけの味気ない作業になってしまいます。
これからの将来、自分自身が目指すところ、求められることに向かっていくためには、まず「今、何をすべきか」を考えつつ、今の行動は目標にどう紐付けられるのかを自分自身に問いかける必要があります。
立ち止まっては悩み、不安になることも沢山ありますが、そんな時に私は「生まれ変わりの一人旅」で出会った人の言葉や笑顔を思い出し、その方々に恥じぬ行動をしていくことで進むべき方向へと軌道修正されていくように感じています。
どれだけ、私たちは決めた目標を見続けているのか、そして、そこに辿り着く道のりを歩めているのか。こうした疑問を抱いた時には、やはり目標を見失わず、感情を老化させないためにも「生まれ変わりの一人旅」に出て、一歩を侮ることなく、一歩を信頼して進みましょう。令和の旅指南シリーズ5冊目の『生まれ変わりの一人旅 令和の旅指南Ⅳ』では、感情の老化を防ぐ私の体験をご紹介しています。
★平成芭蕉ブックス
①『人生は旅行が9割 令和の旅指南Ⅰ』: 長生きして人生を楽しむために 旅行の質が人生を決める
②『縄文人からのメッセージ 令和の旅指南Ⅱ』: 縄文人の精神世界に触れる 日本遺産と世界遺産の旅
③『松尾芭蕉の旅に学ぶ 令和の旅指南Ⅲ』:芭蕉に学ぶテーマ旅 「奥の深い細道」の旅
④『生まれ変わりの一人旅 令和の旅指南Ⅳ』: 感動を味わう一人旅のススメ
⑤『日本遺産の教科書 令和の旅指南』: 日本人の心に灯をつける 日本遺産ストーリーの旅
★関連記事:平成芭蕉の旅のアドバイス「旅して幸せになる~令和の旅」
私は平成芭蕉、自分の足で自分の五感を使って旅しています。
「平成芭蕉同行の旅」では、私が実際にお客様をご案内したツアーの中でも特に印象に残っている旅をご紹介しています。