イタリア第一の世界遺産 永遠の都ローマ
ローマはイタリアの首都であるだけでなく、ローマカトリック教会本部のヴァティカン市国が存在する都市の中の都市で、2000年以上の長きにわたって芸術、文化の面で世界に影響を与え続けています。
まさしく現代と過去が共存し、古代ローマの象徴コロッセオやフォロロマーノなどの古代遺跡は、かつての栄光を物語っているだけでなく、現代ヨーロッパ人の心の支えにもなっているのようです。
「兼高かおる世界の旅」記念すべき番組第1回はローマ
兼高かおるさんが番組初回に取材したローマを特別聖年に訪れる
私は1月5日に亡くなられた兼高かおるさんの「外国を知って日本も知る、日本を知って外国を知る、そういう両方を知っていくのが国際化なんです」という言葉に魅かれ、海外の文化だけでなく、日本の伝統文化についても実地探求してきました。
私も兼高かおるさん同様、世界を数回周遊してますが、海外の主要なイベントだけでなく、日本の伝統的イベントにも積極的に参加しているのです。
もう数年前になりますが、伊勢神宮の式年遷宮の年には伊勢の神宮125社をすべて巡り、遷宮のヨーロッパ版とも言える、ローマのカトリック教会総本山ヴァティカンの特別聖年には、4大バシリカの「聖なる門」をすべて訪ねたのです。
そこでスペインに引き続き、兼高かおるさんの追悼の意味を込めて、私が特別聖年PORTA SANTAで訪れた画像から、番組の記念すべき第1回に兼高かおるさんが案内された「永遠の都」ローマの世界遺産について語りたいと思います。
都市の中の都市、ローマの世界遺産
ローマの世界遺産登録された建造物の大半は、古代ローマ帝国最盛期のBC1世紀からAD3世紀に建てられた公共施設の遺構です。
しかし、重要なものはBC1世紀にユリウス・カエサルが着手したローマ市民の広場「フォロ・ロマーノ」、カエサルを讃える「ユリウス神殿」や「元老院」、裁判などを行った「バシリカ」です。
今でもローマの街を歩くと、建物の壁やマンホールの蓋など至る所に「S・P・Q・R」という文字を目にしますが、これはSenatus PopulusQue Romanus(セナトゥス・ポピュルスクェ・ロマーヌス)の略称で「ローマの元老院と国民」の意味です。
これは古代ローマにおける国の主権者を意味しており、「Senatus(元老院)が主導しつつもPopulusQue(国民)とは基本的に平等である」とするローマ帝国の理念です。
帝政期のローマは、皇帝ネロのような絶対君主による独裁が行われていたイメージがありますが、皇帝になるには元老院の認可が必要で、基本的には共和制でした。
コンスタンティヌスの凱旋門と「S・P・Q・R」
他に市内に残る主な遺跡としては「コロッセオ」、「コンスタンティヌス凱旋門」、「パンテオン」、「サンタ・マリア・マッジョーレ大聖堂」などがあります。
中でもローマの象徴「コロッセオ」の隣に立つ「コンスタンティヌスの凱旋門」は、キリスト教を公認したコンスタンティヌス帝が戦勝記念に建立したローマ最大の門ですが、ベルリンのブランデンブルク門やパリのエトワール凱旋門から見ると、ヨーロッパの「すべての道はローマ(コロッセオ)に通ず」の言葉通り、終着点になっています。
これは「S・P・Q・R」(ローマ市民)という概念が、ローマ帝国の滅亡後もドイツ、フランスを含むヨーロッパの人々の中で生き続けている証左なのです。
そのため、ローマ人は「祖国」を発明した人々とも呼ばれているのです。
祝!日本の縄文文化「北海道と北東北の縄文遺跡群」が世界文化遺産登録
「北海道と北東北の縄文遺跡群」が世界文化遺産に登録されたことを記念して、私はみちのくを旅した芭蕉の研究本『松尾芭蕉の旅に学ぶ』と共に『縄文人からのメッセージ』というタイトルで縄文文化を語り、平成芭蕉の『令和の旅指南』シリーズ(Kindle電子本)として出版しました。人生100歳時代を楽しく旅するために縄文人の精神世界に触れていただければ幸いです。
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私は平成芭蕉、自分の足で自分の五感を使って世界遺産を旅しています
世界遺産とは地球の成り立ちと人類の歴史によって生み出された全人類が共有すべき宝物で、その内容によって①文化遺産②自然遺産③複合遺産に分類されます。この「平成芭蕉の世界遺産」はその世界遺産についての単なる解説ではなく、私が実際に現地に赴いてその土地に生きる人たちと交流した際に感じた感動の記録です。