オーストラリア観光のシンボル シドニーのオペラハウス
シドニーはオーストラリアの主要都市で帆を思わせるユニークなデザインのオペラハウスで知られています。付近にはアーチ型のハーバーブリッジや王立植物園もあり、シドニータワーの屋外にあるスカイウォークからは雄大なパノラマが一望できます。
しかし、おすすめは一年に一度だけのエキサイティングなお祭り「ビビッド・シドニー」です。
オーストラリアのシンボル 世界遺産のシドニー・オペラハウス
シドニー湾とハーバーブリッジ
先日、淡路島や尾道、鞆の浦等を訪ねた際、瀬戸大橋をはじめとする瀬戸内海に架かる多くの橋を渡りましたが、通過する美しい橋を眺めていると、かつて橋梁視察団でシドニーのハーバーブリッジに登った記憶がよみがえってきました。
橋梁視察団に同行すれば、橋は渡って通過するのではなく、登る対象であり、ハーバーブリッジも134mのアーチの最上部まで登ってポート・ジャクソン湾(シドニー湾)やオペラハウスを眼下に眺望したのです。
今では一般の観光客でも「ブリッジ・クライムBridge Climb」なるツアーに参加すればハーバーブリッジの頂上まで行けるそうです。
そこで今回はそのハーバーブリッジと並ぶシドニーのシンボル、オペラハウスをご紹介します。
オーストラリアの世界遺産第一号のオペラハウス
このオペラハウスは1973年の竣工後、1980年にオーストラリアの世界遺産候補第一号として申請されましたが、当時は近代建造物の評価基準が決まっておらず、審議延期となりました。
しかし、1994年に世界遺産委員会が「新たな世界遺産戦略」として近現代(主として20世紀の建造物)の登録を推進することを決定しため、オーストラリア政府も再申請に踏み切り、2007年に文化遺産として登録されたのです。
オペラハウスはシドニー湾のベネロング・ポイントに立地しており、市のランドマークとしてのみならず、オーストラリアのシンボルとなっています。
しかし、このデザインは世界中から公募され、当時無名だったデンマークの建築家ウッツォン氏の案が、200以上の中から審査員の一人サーリネン氏の強い支持により選ばれたのです。
20世紀を代表する近代建築物であり世界的な歌劇場
青い海に浮かぶ帆をイメージした屋根の弧は、日本の茶碗の球面から発想を得たと言われており、屋根のタイルは100万枚以上で白とクリームの2色が使われています。
完成までには紆余曲折があり、途中でウッツォン氏は設計者を辞任し、オーストリアを去りました。しかし、1999年にはウッツォン氏と和解し、オペラハウスの30周年を迎えた2003年にはその設計の栄誉を称え、1年に一人の建築家に与えられるプリツカー賞が授与されました。
このオペラハウスは世界遺産としては最も新しく、人類の遺産というよりもグッドデザイン賞が相応しいのかも知れませんが、オーストラリアのように国としての歴史が浅く、古い建造物がない国においては、ランドマークとなりうる近代建造物も十分世界遺産の価値があるという証明でしょう。
シドニーオペラハウスは20世紀を代表する近代建築であり世界的な歌劇場ですが、館内を巡るツアーやステージの舞台裏を見ることができるバックステージツアーも行われており、この個性的な近代建造物を内側から見るのも興味深いのでおすすめです。
しかし、私の印象に残っているのは毎年5月後半~6月上旬に行われる光と音楽の祭典「ビビッド・シドニー」です。
オペラハウスがあるサーキュラーキーやロックス地区の建物に3Dプロジェクションマッピングの美しい映像が映し出され、オペラハウス自体も巨大なスクリーンとなってカラフルに変身するのです。
世界遺産と言えば、歴史ある重厚なイメージが多いのですが、このオーストラリアの世界遺産は一味違うユニークでアーティスティックな芸術作品として市民に親しまれているようです。
祝!日本の縄文文化「北海道と北東北の縄文遺跡群」が世界文化遺産登録
「北海道と北東北の縄文遺跡群」が世界文化遺産に登録されることを記念して、私はみちのくを旅した芭蕉の研究本『松尾芭蕉の旅に学ぶ』と共に『縄文人からのメッセージ』というタイトルで縄文文化を語り、平成芭蕉の『令和の旅指南』シリーズ(Kindle電子本)として出版しました。人生100歳時代を楽しく旅するために縄文人の精神世界に触れていただければ幸いです。日本人の心に灯をつける『日本遺産の教科書』、長生きして人生を楽しむための指南書『人生は旅行が9割』とともにご一読下さい。
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私は平成芭蕉、自分の足で自分の五感を使って世界遺産を旅しています
世界遺産とは地球の成り立ちと人類の歴史によって生み出された全人類が共有すべき宝物で、その内容によって①文化遺産②自然遺産③複合遺産に分類されます。この「平成芭蕉の世界遺産」はその世界遺産についての単なる解説ではなく、私が実際に現地に赴いてその土地に生きる人たちと交流した際に感じた感動の記録です。