リトアニアの世界遺産 森の都ヴィリニュス
リトアニア共和国はバルト三国(エストニア、ラトビア、リトアニア)の一つで最も南に位置している敬虔なカトリック教徒の国です。
首都のヴィリニュスは森に囲まれた中世を今に残す美しい町で、旧市街には様々な建築様式の建物が見られます。
「東洋のシンドラー」杉原千畝のリトアニア「森の都ヴィリニュス」
「琥珀」と美しい森と草原の国リトアニア
北ヨーロッパのの文化が混ざりあったバルト三国(エストニア・ラトビア・リトアニア)の一番南の国、リトアニア大使館で旅行説明会を受け、美しいい琥珀を見せていただきました。
ウィスキーの色にもたとえられる琥珀は、松などの植物の樹脂が化石となったものですが、バルト海産のものが有名です。
バルト海は氷河の水が多く流れ込むため、塩分が少ないこともあって良質の琥珀が取れると聞きましたが、今回はその特産品の琥珀で知られるリトアニアをご紹介します。
リトアニアはバルト諸国で唯一カトリックを信仰する国であり、森と草原が広がる美しい国で、夜の最も短い「ヨーニネスの日(6月24日)」には、植物と水が病を治す力を得て大地を豊饒にするとされ、ロマンチックな祭が行われています。
すなわち、この夜だけ咲くというシダの花を求め、人々はかがり火をたいて皆で森へ分け入っ行くそうです。
世界遺産に登録されているヴィリニュスの町は、そんな国の首都にふさわしく、濃い緑に包まれた静かな町です。
町を見渡す丘にはゲディミナス塔が建っていて、ここから眺めると眼下には緑の中に赤茶色の屋根が点々と見え隠れする旧市街、またはるか遠くに目をやるとただひたすら深い森が広がり、まるで緑の海に浮かぶ島という感じがします。
ヴィリニュスの新市街と旧市街の教会建築
ヴィリニュスの新市街には18世紀のバロック建築が多いのですが、聖ペトロ&パウロ教会はその中でも数少ない17世紀のバロックを代表する建築物です。
白く優雅な外観は貴婦人のように美しく、教会内部の細かな装飾や彫刻には荘厳さが漂っており、その中の聖人像の彫刻の中でも「マグダラのマリア像」は、彫刻家のペレテが自分のリトアニア人の妻をモデルにしたためか、17世紀風の衣装をまとっていてとてもユニークです。
旧市街ではヴィリニュスのシンボルであるネオ・クラシック様式の大聖堂、1579年にイエズス会によって創立された歴史のあるヴィリニュス大学、ゴシック建築の傑作である赤レンガの聖アンナ教会が見所です。
在カナウス日本領事で「東洋のシンドラー」杉原千畝の功績
しかし、日本人であればリトアニアの在カナウス日本領事であった「東洋のシンドラー」こと杉原千畝氏を紹介する「ユダヤ博物館」も訪れることをお薦めします。
ユダヤ博物館前には杉原千畝の顕彰碑が建っていますが、重いものを持ち上げている姿でとても印象に残っています。
時間があってヴィリニュスからカナウスまで足を運ぶことができれば、「杉原千畝記念館」やカナウス中央駅など、杉原千畝の足跡巡りができます。
カナウス中央駅は杉原千畝がリトアニア出国時に利用した駅で、駅舎は大戦中に破壊されましたが、現在は再建され、杉原千畝の記念碑が設置されています。
ところで、「東洋のシンドラー」の「シンドラー」とは、映画『シンドラーのリスト』で反響を呼んだオスカー・シンドラーという人の名前です。
彼はドイツ人実業家で、やはり第二次世界大戦末期に、多くのユダヤ人の命を救ったことで知られる人物です。
彼は、ドイツ占領下のポーランドで自らが経営していた軍需工場にユダヤ人を雇い入れ、その身柄を保護することで、1200人に上ると言われるユダヤ人の命を救ったのです。
そして、彼がユダヤ人労働者の保護を申請するために作成したリストが映画のタイトル「シンドラーのリスト」です。
こうしたシンドラーの行為になぞらえて、のちに杉原千畝は「東洋のシンドラー」と呼ばれるようになったのですが、彼はそのオスカー・シンドラーと同時期に、ナチスに追われてポーランドからリトアニアに逃れてきたユダヤ人に対して、政府の反対を押し切って日本通過のビザを発給、その結果6000人ものユダヤ人の命を救ったのです。
日本人にとってなじみの薄いリトアニアですが、日本人外交官杉原氏の行為は、「命のビザ」物語として、日本人が誇りとすべき世界遺産かと思います。
祝!日本の縄文文化「北海道と北東北の縄文遺跡群」が世界文化遺産登録
「北海道と北東北の縄文遺跡群」が世界文化遺産に登録されたことを記念して、私はみちのくを旅した芭蕉の研究本『松尾芭蕉の旅に学ぶ』と共に『縄文人からのメッセージ』というタイトルで縄文文化を語り、平成芭蕉の『令和の旅指南』シリーズ(Kindle電子本)として出版しました。人生100歳時代を楽しく旅するために縄文人の精神世界に触れていただければ幸いです。
また、日本人の心に灯をつける『日本遺産の教科書』、長生きして人生を楽しむための指南書『人生は旅行が9割』、感情の老化を防ぐ私の旅日記である『生まれ変わりの一人旅』とともにご一読下さい。
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②『縄文人からのメッセージ 令和の旅指南Ⅱ』: 縄文人の精神世界に触れる 日本遺産と世界遺産の旅
③『松尾芭蕉の旅に学ぶ 令和の旅指南Ⅲ』:芭蕉に学ぶテーマ旅 「奥の深い細道」の旅
④『生まれ変わりの一人旅 令和の旅指南Ⅳ』: 感動を味わう一人旅のススメ
⑤『日本遺産の教科書 令和の旅指南』: 日本人の心に灯をつける 日本遺産ストーリーの旅
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私は平成芭蕉、自分の足で自分の五感を使って世界遺産を旅しています
世界遺産とは地球の成り立ちと人類の歴史によって生み出された全人類が共有すべき宝物で、その内容によって①文化遺産②自然遺産③複合遺産に分類されます。この「平成芭蕉の世界遺産」はその世界遺産についての単なる解説ではなく、私が実際に現地に赴いてその土地に生きる人たちと交流した際に感じた感動の記録です。