令和の「平成芭蕉」

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平成芭蕉のテーマ旅行

平成芭蕉のテーマ旅行〜「港」の旅:北前船で栄えた江差と引揚船の舞鶴

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「江差追分」と「岸壁の母」の舞台となった港を巡る

世界三大美港と日本の港の歴史

世界三大美港「リオデジャネイロ」

「港」といえば世界三大美港と称されるオーストラリアのシドニー、ブラジルのリオデジャネイロそしてアメリカのサンフランシスコを思い浮かべたり、日本では夜景の美しい長崎港や神戸港を連想される方が多いことと思います。

また、外国人客にとっては、世界文化遺産の富士山を間近に望むことができる「清水港」も人気を呼んでいるそうです。

しかし、今日では海の港から船を利用したクルーズツアーより、空の港(空港)から飛行機を利用するツアーの方が多く、港湾を訪れる機会は減っていますが、さまざまな物語が宿る港には歴史があります。

例えば、瀬戸内海航路の万葉故地が点在する港や日本遺産登録された北前船寄港地の松前三港(松前・箱館・江差)や酒田港等、さらには幕末に日米修好通商条約で開港した横浜港などはその代表であり、魅力のある観光地でもあります。

北前船の「江差」と「岸壁の母」の舞台であり鎮守府も置かれた「舞鶴」

江差港のシンボル「瓶子岩」

しかし港は景観や夜景が美しい場所というだけでなく、横浜港のように貿易等の商取引が行われた国の重要な拠点でもあり、古代より「港は生命なり」と言われてきました。

また、港は出会いと別れの場所で、北前船が入港した北海道の江差に唄い継がれる『江差追分』のなかには「松前江差の津花の浜で好いたどうしの泣き別れ、連れていく気は山々なれど女通さぬ場所がある」と江差で別れなければならない男女の悲しい情景が詠まれています。

私はこの男女の悲しい別れの江差港も印象に残っていますが、ソ連からの引揚船で帰ってくる息子を待ち続けた「岸壁の母」の舞台である舞鶴港は是非訪ねていただきたいと思います。

舞鶴港は、明治期に近代国家として海防力を備えるために横須賀、呉、佐世保と共に築かれた軍港であり、東郷平八郎が初代長官を務めた鎮守府が置かれて「日本近代化の躍動を体感できるまち」として日本遺産に登録されました。

舞鶴港と平引揚桟橋

舞鶴港と平引揚桟橋

しかし、私は「舞鶴への生還-1945~1956シベリア抑留等日本人の本国への引き揚げの記録」がユネスコの「世界記憶遺産」に登録されたこともあり、軍港としてだけでなく、「引き揚げ港」しての舞鶴の歴史も忘れてはならないと思います。

<具体的な旅先>

江差… 江戸時代にはにしん漁と北前船による海上交易で栄え、今も当時の風情を伝える貴重な建造物や江差追分、姥神大神宮渡御祭など、有形無形関わらず多くの文化が息づいている。

舞鶴「岸壁の母」の歌とともに全国に引き揚げの港として知られた舞鶴は、昭和20年の終戦以来66万余人の引揚者と1万6千柱の遺骨を迎え入れました。

*平成芭蕉のテーマ旅行「港の旅」は旅行読売2018年8月号に掲載されました

旅行読売 こんな旅がしたい「港の旅」

旅行読売 こんな旅がしたい「港の旅」

平成芭蕉メッセージ ~「旅の質」が人生を変える

「小説が書かれ読まれるのは人生がただ一度であることへの抗議」という言葉がありますが、私にとって旅することは、一度限りの人生を最大限に楽しむための創造活動なのです。そして私は、人生を楽しむために必要な「心のときめき」は、「知恵を伴う旅」を通じて得られると考えています。

そこでこの度、私はその知恵を伴う日本遺産や世界遺産の旅を紹介しつつ、平成芭蕉独自の旅の楽しみ方とテーマ旅行に関する企画アイデアノート、さらに著者が松尾芭蕉の旅から学んだ旅行術について紹介した『平成芭蕉の旅指南 人生が変わるオススメの旅 旅の質が人生を決める』と題した本を出版しました。このブログと合わせてご一読いただければ幸です。

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私は平成芭蕉、自分の足で自分の五感を使って旅をしています。

見るべきものは見て、聞くべき話は聞いた。では旅に飽きたかと問われれば、いえいえ、視点が変わればまた新たな旅が始まるのです。平成芭蕉はまだまだ「こんな旅があった」と目からウロコのテーマ旅行にご案内します。すなわち、「ときめき」を感じる旅から人は変わり、生き方も変わり、人生も変わるのです。

平成芭蕉のテーマ旅行

平成芭蕉の旅行術

平成芭蕉は元禄時代に生きた俳聖松尾芭蕉の旅から学んだことをお伝えします。旅とは日常から離れ、いつもと違う風、光、臭いなど五感を通じて自分を見つめ直す機会です。そしていつもと違う人に会い、いつもと違う食事をとることで、考え方や感じ方が変わります。すなわち、いい旅をすると人も変わり、生き方も変わり、人生も変わるのです。平成芭蕉が体験した感動を「旅行+知恵=人生のときめき」をテーマにお話しします。

「奥の深い細道」へ挑む平成芭蕉

*「平成芭蕉の旅物語」サイトマップ参照

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