エジプトおすすめの世界遺産 ピラミッドとアブ・シンベル神殿 | 【黒田尚嗣】芭蕉さんの旅講座

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エジプトおすすめの世界遺産 ピラミッドとアブ・シンベル神殿

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アブ・シンベル神殿は、アスワン・ハイ・ダムの建設により、ナイル川の底に沈む運命でしたが、ユネスコが世界に呼びかけた結果、丘の上に移され、この価値ある遺跡が守られたことから世界遺産の概念が生まれました。
しかしエジプトと言えば、やはりそのヌビア遺跡よりギザの三大ピラミッドやスフィンクスこそが世界に誇る遺産です。

エジプトが誇る世界遺産 ピラミッドとアブ・シンベル神殿

「世界遺産」誕生のきっかけはラムセス2世の愛の記念碑「アブ・シンベル神殿」

甦った「人類の遺産」

世界遺産とは地球の成り立ちと人類の歴史によって生み出された全人類が共有すべき宝物ですが、この世界遺産の概念はアブ・シンベル神殿で代表されるエジプトの「ヌビア遺跡群」を救ったことから生まれました。
1960年代、ナイル川にアスワン・ハイダムの建設する際、このヌビア遺跡群が水没の運命にさらされました。
そこでユネスコは、ヌビア遺跡救済キャンペーンを呼びかけ、国際募金により、水没する神殿の石像をブロックに裁断し、水面より高い位置に移設するというスウェーデン案を実行したのです。

 アブ・シンベル神殿とラムセス2世

ライトアップされた大神殿

その結果、アブ・シンベル神殿の水没はまぬがれ、この国際協力を通じてヌビアの遺跡群はエジプト一国家の文化財という認識を超えて「人類共通の遺産」という概念が生まれました。
そしてこの人類にとってかけがえのない文化財を守り抜いた事業こそが「世界遺産」誕生の第一歩となったのです。
輝く太陽のもとに3000年近くそびえたつ大迫力の岩の神殿は、造った古代エジプトの人々の想いとこれを残すことに情熱を捧げた現代の人々の想いが融合した、「人類の遺産」として甦ったとも言えるでしょう。
このアブ・シンベル神殿は古代エジプト新王国第19王朝のラムセス2世が建設した岩窟神殿で大神殿と小神殿からなります。
大神殿は太陽神ラーを祭神としており、一番奥の至聖所には右からラー・ハルアクティ神、神格化されたラムセス2世、アモン・ラー神、プタハ神の坐像が並んでいます。
そしてラムセス2世の誕生日(2月22日)と王に即位した日(10月22日)の2回、この至聖所にある4体の像のうち、冥界神のプタハ神を除く3体を日の光が照らすように設計されていました。(現在は移設されたため、日がずれています)
この神殿内部にはラムセス2世がヒッタイトの軍勢と戦っている勇ましい様子が派手に描かれており、エジプトの王であり太陽神として威厳を示しているようです。

〔夜のアブシンベル神殿での幻想的な「音と光のショー」〕

アブ・シンベル小神殿と王妃ネフェルタリ

アブシンベル小神殿

小神殿は最愛の王妃ネフェルタリのために建造され、ハトホル女神を祭神としています。
ネフェルタリとは「美しさがいっぱい」という意味で、その名の通りネフェルティティクレオパトラと共に三大美女の一人ですが、エジプト生まれの真の美人と言えばこのネフェルタリです。
このネフェルタリは女性でありながら有名なヒッタイトとの「カディシュの戦い」の際にも、夫についていったといわれています。
エジプトには「美人が人によっては記念碑である」ということわざがあります。
ラムセス2世は多くのモニュメントを建造しましたが、ここアブ・シンベル神殿に来ると最愛の女性ネフェルタリこそが彼にとって真の記念碑ではなかったと思われます。

世界一の観光資源、カイロのピラミッド

ピラミッドとスフィンクス

世界遺産誕生のきっかけは「アブ・シンベル神殿」ですが、世界一有名な世界遺産はやはり「メンフィスとその墓地遺跡」のピラミッドとスフィンクスで、これは世界一の観光資源と言ってもよいと思います。
ピラミッドのような巨大建造物の建設は、現代では想像し難いほど長い期間をかけて完成されたものと思われますが、実際どのように建築されたかについては今日でも謎です。
しかし、私は日本やヨーロッパの築城と同様に強力な命令系統があって、多くの労働者を使いつつも高度の技術指導は日本の穴太衆(あのうしゅう)やフリーメイソンのような特定の技術集団が行っていたのではないかと考えています。
世界遺産に登録されている墓地遺跡群のピラミッドは、ナイルデルタ地方の下エジプトとナイル川流域の上エジプトとの境界に位置する古代都市メンフィスの反対側、ナイル西岸に点在しています。
観光ではギザの三大ピラミッド、サッカラにある最古のジェゼル王の階段ピラミッド、ダハシュールの屈折ピラミッド赤いピラミッド等を見学しますが、やはり興味の対象はギザの三大ピラミッドです。

三大ピラミッドの謎とオシリス神話

ギザの三大ピラミッド

クフ、カフラー、メンカウラーの三大ピラミッドの立っている位置は、エジプト神話で再生の神「オシリス」が宿るオリオン座ベルトの三ツ星と同じ位置関係にあり、三つのピラミッドの四側面はすべて正確に東西南北を指していることも驚きです。
また、これらは王墓と言われていますが、実際に王のミイラは見つかっておらず、今日では墓ではなく儀式の場または神の磐座という説があります。
私も「未完の地下室」が故意に造られたとするならば、「王妃の間」「王の間」「地下の間」との関係はエジプト神話のオシリス神復活の儀式に関係するのではないかと想像します。

 

エジプトはナイルの賜物

ナイル河に沈む夕陽

古代においてはギリシャの歴史家ヘロドトスがこのギザのピラミッドを見るために地中海を経てエジプトを訪れ、「近代ツーリズムの祖」と呼ばれるトーマス・クックもスエズ運河完成後にエジプトを観光地としてプロデュースしています。
1964年のアスワン・ハイダムの完成で、ナイルの水量は衰えても「エジプトはナイルの賜物」というヘロドトスの言葉は不変で、悠久の大河ナイルに沈む夕陽に古代エジプト文明の名残を感じます。
また、今日では「ナイルの水を飲んだ者はナイルに帰る」という言葉がありますが、ナイルの水は生水としてではなく、シャイ(茶)で味わいましょう。

5月から暑さも本格的になるエジプトにおいては、水分補給はとても重要ですが、冷たいミネラルウォーターよりシャイがお薦めなのです。

by 【平成芭蕉こと黒田尚嗣】

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