快適な空の旅は城達也「ジェットストリーム」と「兼高かおる世界の旅」
空の旅を広めた城達也さんと「兼高かおる世界の旅」
今日、機内で「快適な空の旅をお楽しみ下さい」とアナウンスがあれば、音楽を聴きながら安眠する人が多いのではないでしょうか。
しかし、私は若い頃に聴いていた東京FMの「ジェットストリーム」の冒頭、城達也さんが語る「遠い地平線が消えて、深々とした夜の闇に心を休める時…」という名ナレーションが忘れられず、夕刻に出発する飛行機の窓から地平線に沈む夕陽と夜空、そして到着地の夜景を眼下に眺めることを「空の旅」の楽しみとしています。
私が「空の旅」に関心をもつようになった契機はこの城達也さんのナレーションと『兼高かおる世界の旅』でした。
列車の窓から移りゆく風景を眺め、地上から青空に映える新緑や紅葉を鑑賞する旅も楽しいですが、空から眼下に展開する世界を楽しむのは航空機で旅する時代に生まれてきた私たちの特権だと思います。
「空の旅」代表的観光地:「ナスカの地上絵」と星空保護区の「テカポ湖」

「空」の旅でわかる「ナスカの地上絵」
この「空の旅」でしか楽しめない代表的な観光地は、ペルーの世界遺産「ナスカの地上絵」でしょう。
この地上絵が発見されたのは1927年、航空機が地上絵上空を飛行するようになったことがきっかけだとされていますが、最近ではグーグルアースで地上絵に引かれた線を延長すると、それらの線がカンボジアのアンコール・ワットで交差することが証明され、私はナスカからその対蹠点にあたるアンコール・ワットへ飛んでみたくなりました。
この地上絵の線が残っているのは、この地方独特の年間降水量たったの十数ミリというカラカラの気候によるものです。
雨がほとんど降らないため植物が育つこともなく、居住地としても適さないため、発見されるまで人が足を踏み入れる機会が滅多になかったのです。
逆に地上から眺める「空」のお勧めは、ニュージーランドにある「テカポ湖」周辺の夜空です。
テカポ湖はニュージーランドの南島、マッケンジー盆地の北端に位置し、プカキ湖とオハウ湖と平行する湖で、ミルクを溶かし込んだような、不思議なブルーが特徴です。
この色の秘密は、氷河が動く際、岩石が削り出す「ロックフラワー」という小麦粉のような粒子が水に溶けているためで、光の当たり方で色の反射も変わり、時間と共に湖の色が微妙に変化するのです。
そしてこの付近の空は晴天率が高く、空気も澄んでいるので美しい星空が見られ、星空保護区に認定されているだけでなく、空が世界遺産としても検討されています。
かつて「旅の空」と言えば不安な「旅先」を指し、「辛い旅」そのものを表現する言葉で、故郷を離れた寂しさや空(むな)しさを意味していました。
しかし、現代の便利な交通手段を使った旅では、「空」は経路ではなく、目的地ともなります。すなわち、太陽光線や雲の状態で変化するする楽しみの風景であり、夜空も煌めく星座のキャンパスです。
「天国の空」は誰もがいつかは帰る場所です。そして「旅の空」は、昔の人々にとっては不安の象徴でしたが、現代人の我々にとっては楽しみのひとつになりました。みなさんも「空」を目指す旅に出てみませんか?
<具体的な旅先>
ナスカの地上絵…南米ペルーの世界遺産で広大な平原に無数の直線や幾何学模様、そして空からでなければ全体像が把握できない動植物の地上絵で有名。

『空』のテーマ旅「テカポ湖の星空」
テカポ湖近くの羊飼いの教会…晴天率が高く、空気も澄んでいるので、開拓者のために建てられた石造りの「羊飼いの教会」付近からは世界一美しい星空を堪能できる。
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