令和の「平成芭蕉」

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平成芭蕉のテーマ旅行

平成芭蕉のテーマ旅行〜「地図」の旅~伊能忠敬と松浦武四郎の足跡巡り

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貴重な「地図」と旅行案内書を残してくれた伊能忠敬と松浦武四郎

地図こそが国の重要機密

2018年は江戸時代に正確な日本地図を描いたことで有名な伊能忠敬の没後200に当たります。

彼は佐原の伊能家の跡取りとなるも50歳を過ぎて隠居した後、天文学に関心を持ち、その第一人者であった高橋至(よし)時(とき)の門下生となって測量と天文観測を学びました。

当時、門下生の間における興味の対象は地球の大きさで、伊能忠敬も当初、地球の直径と地球上での日本の位置を調べることが目的で測量の旅に出、結果的に『大日本沿海輿地全図』という日本地図を完成させたと言われています。その『大日本沿海輿地全図』には、最も詳細な「大図」、経線・緯線を書いた「中図」そして持ち運びの利便性を重視した「小図」の3種類があります。

今日ではカーナビやグーグルマップを活用することが多く、地図を軽視しがちですが、昔は地図こそ国の重要機密であり、そのために『大日本沿海輿地全図』の縮図を持ちだそうとしたシーボルトが国外追放されるといった事件も起きています。

また、地図は夢と憧れの書であり、その影響でアジアを旅行したヴェネツィア商人マルコポーロ『東方見聞録』の中で日本を「黄金の国ジパング」として紹介しています。

中国の徐福『和漢三才図絵』に描かれた不老長寿の島・蓬莱山は日本にあると考え、不老不死の霊薬を求めて実際に和歌山県新宮に上陸したと伝わっています。

また、徐福は新宮を蓬莱の地であると信じて、大陸からの文化や農耕、漁業に関する技術を伝えたとも言われています。

「北海道」の命名者、松浦武四郎と伊能忠敬の足跡を追う

北海道の命名者「松浦武四郎」

旅の進化は街道の整備と共に道案内となる地図や旅行案内図絵刊行の影響が大きく、江戸時代に盛んとなった「お伊勢参り」も歌川広重の『東海道五拾三次』『伊勢参宮西国巡礼行程之図』という出版物の果たした役割が大だと思います。

実際に旧東海道から伊勢本街道に出て街道筋の松阪市内を歩くと三井家を始めとする松阪商人の館が往時を思い起こさせてくれますが、この松阪出身の松浦武四郎も2018年は生誕200年という節目を迎えます。

彼は「北海道」という地名の命名者であり、アイヌ民族の理解者として蝦夷地を踏査、『東西蝦夷山川地理取調図』という地図を出版しているだけでなく、今日の旅行ガイドブックとも呼べる貴重な資料も残してくれました。

地図は旅する者の夢と憧れの書です。その地図を参考に、伊能忠敬松浦武四郎の足跡をたどるのもよし、どこにも行かず、地図だけを眺めるのもよしとします。それもまた一つの旅の形態だからです。

<具体的な旅先>

松浦武四郎記念館

伊能忠敬記念館…千葉県香取市佐原にあり、日本全国を測量して歩き、わが国初の実測日本地図を完成させた伊能忠敬の生涯とその結晶である伊能図を紹介してある、地図マニアには必見の場所。

松浦武四郎記念館…三重県松阪市小野江にある。伊能忠敬が没した年に生まれ、若い頃から全国を旅して北海道の命名者となった松浦武四郎の直筆の旅日誌や地図など、貴重な資料が展示されている。

国立国会図書館デジタルコレクション…地図は国会図書館のWEBサイト(http://dl.ndl.go.jp/)でも見ることができ、家から一歩も出ることなく旅気分が味わえます。

平成芭蕉メッセージ ~「旅の質」が人生を変える

「小説が書かれ読まれるのは人生がただ一度であることへの抗議」という言葉がありますが、私にとって旅することは、一度限りの人生を最大限に楽しむための創造活動なのです。そして私は、人生を楽しむために必要な「心のときめき」は、「知恵を伴う旅」を通じて得られると考えています。

そこでこの度、私はその知恵を伴う日本遺産や世界遺産の旅を紹介しつつ、平成芭蕉独自の旅の楽しみ方とテーマ旅行に関する企画アイデアノート、さらに著者が松尾芭蕉の旅から学んだ旅行術について紹介した『平成芭蕉の旅指南 人生が変わるオススメの旅 旅の質が人生を決める』と題した本を出版しました。このブログと合わせてご一読いただければ幸です。

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私は平成芭蕉、自分の足で自分の五感を使って旅をしています。

見るべきものは見て、聞くべき話は聞いた。では旅に飽きたかと問われれば、いえいえ、視点が変わればまた新たな旅が始まるのです。平成芭蕉はまだまだ「こんな旅があった」と目からウロコのテーマ旅行にご案内します。すなわち、「ときめき」を感じる旅から人は変わり、生き方も変わり、人生も変わるのです。

平成芭蕉のテーマ旅行

平成芭蕉の旅行術

平成芭蕉は元禄時代に生きた俳聖松尾芭蕉の旅から学んだことをお伝えします。旅とは日常から離れ、いつもと違う風、光、臭いなど五感を通じて自分を見つめ直す機会です。そしていつもと違う人に会い、いつもと違う食事をとることで、考え方や感じ方が変わります。すなわち、いい旅をすると人も変わり、生き方も変わり、人生も変わるのです。平成芭蕉が体験した感動を「旅行+知恵=人生のときめき」をテーマにお話しします。

「奥の深い細道」へ挑む平成芭蕉

*「平成芭蕉の旅物語」サイトマップ参照

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