世界遺産認定された軍艦島から未来へのメッセージ | 【黒田尚嗣】芭蕉さんの旅講座




平成芭蕉の世界遺産

世界遺産認定された軍艦島から未来へのメッセージ

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私は平成芭蕉、自分の足で自分の五感を使って世界遺産を旅しています。

平成芭蕉の世界遺産

平成芭蕉の世界遺産

世界遺産とは地球の成り立ちと人類の歴史によって生み出された全人類が共有すべき宝物で、その内容によって①文化遺産②自然遺産③複合遺産に分類されます。この「平成芭蕉の世界遺産」はその世界遺産についての単なる解説ではなく、私が実際に現地に赴いてその土地に生きる人たちと交流した際に感じた感動の記録です。

明治日本の産業革命遺産のシンボル 「軍艦島」

海上産業都市として栄えていた頃の軍艦島には緑は少なかったのですが、人が消えたことによって緑が増え、海もコバルトブルーに輝く地球に優しい島に変貌しています。

軍艦島は日本の近代化を推し進めた貴重な産業遺産ですが、私は人類にとって大切な「未来からのメッセージ」を送ってくれる有難い未来遺産として考えるべきだと思います。

世界文化遺産に認定された軍艦島(端島炭坑)と旧グラバー住宅他

明治日本の産業革命遺産とトーマス・グラバー

軍艦島(端島)の全景

富国強兵を目指した明治政府が重視した産業は、外貨獲得のための『絹産業』、軍艦建造のための『製鉄業』、そしてエネルギーとしての『石炭業』の3つでした。

軍艦島は2015年7月に、軍艦島単体ではなく、『明治日本の産業革命遺産である製鉄・製鋼、造船、石炭産業』という遺産の構成資産の1つとして世界文化遺産に登録され、長崎では軍艦島のほかに、高島炭鉱や三菱工業長崎造船所、旧グラバー住宅などが同時に登録されています。

日本最古の木造洋風住宅として世界遺産登録された「旧グラバー住宅」を建てたトーマス・グラバーも、最初は生糸の輸出、続いて武器弾薬や軍艦の輸入、軍艦修理のための小菅修船場の建設、そして高島炭坑の実質経営を行うなど、その3つの産業に貢献した人です。

その明治日本の産業革命遺産の中でも人気を誇る「軍艦島」は、その隣接する高島炭坑とともに日本の『石炭業』を支えた端島炭坑の通称です。

「軍艦島」世界遺産の現況

日本最古の鉄筋コンクリート住宅

この島は石炭出炭量の増加に伴い、急成長を遂げ、日本最古の鉄筋コンクリート高層建築の30号棟アパートや学校、神社、映画館などが立ち並び、1960年には5000人以上の人が生活し、世界一の人口密度を誇っていました。

しかし、この軍艦島は30年以上の長きにわたり無人島だったため、現在では廃墟に近い状態で、建築から100年ほど経っている建物もあり、軍艦島の建物は老朽化が進んでいるのです。

しかし廃墟の軍艦島を完全に綺麗に修復しては、その価値が損なわれてしまいます。
つまり、軍艦島は廃墟のままを維持するというむずかしい修復と保存が求められているのです。

また、建物だけではなく世界遺産の対象となっている天川工法による石積み護岸も古くなっており、海水に削られて大きく割れていたり穴が開いている部分があって、こちらも修繕が必要なのです。

豪華客船による軍艦島観光と当時の実話

軍艦島のテレビアンテナ

現状をしっかりと把握したうえで景観を損ねず、なおかつ崩壊を回避するということが、今後の軍艦島の課題ですが、私は実際にこの端島炭鉱で働いた経験のある「軍艦島コンシェルジュ」のガイドさんに同乗していただき、「三菱重工業長崎造船所」で建造された豪華客船「ダイヤモンド・プリンセス」号で、通常の観光船とは違った軍艦島観光を体験しました。

興味深いガイドさんの実話の中でも「近くでダイナマイトを発破する際にも避難せずに発破の方向に向いて身を伏せるだけ、という危険で劣悪な職場環境であったにもかかわらず、地上に出ると皆の顔には疲れた表情はなく、笑みがこぼれていた」という話が印象に残りました。

発破の方向に身を伏せるのは、反対に背を向けると鼻から粉塵が入ってくるからだそうですが、地上での笑みは生きて生還できたことへの感謝の気持ちだったのでしょうか?

職場環境が悪く、重労働でしたが、賃金が高かったので、各家庭にはテレビなどの最新の電化製品が揃っていました。しかし、健康管理も大変だったとみえて、軍艦島での一番の高給取りは医者だったと言われています。

「軍艦島」からのメッセージ

緑が増えた軍艦島

産業革命時の石炭業・製鉄業を支えたこの島は、石油へのエネルギー革命で切り捨てられました。

しかし、人が住んでいた頃には少なかった緑ですが、人が消えたことによって緑が増え、海もコバルトブルーに輝く地球に優しい島に変貌しています。

軍艦島は日本の近代化を推し進めた貴重な産業遺産ですが、私は人類にとって大切な「未来からのメッセージ」を送ってくれる有難い未来遺産のようにも思えます。

お薦めの軍艦島ツアー「軍艦島上陸クルーズ」&「軍艦島デジタルミュージアム」

この軍艦島への上陸は単独では行けませんので、軍艦島のクルーズ船を運航している船会社の「軍艦島上陸ツアー」に参加する必要があります。

現在、軍艦島の上陸クルーズを運航している会社は5社ありますが、私はダイヤモンドプリンセス号に同乗していただいたガイドさんが所属する「軍艦島コンシェルジュ」のツアーに参加しましたが、お勧めは、軍艦島上陸クルーズに乗船する前に「軍艦島デジタルミュージアム」を見学することです。

なぜなら、このデジタルミュージアムは軍艦島コンシェルジュ「上陸・周遊ツアー」とのセットプランでは、料金が半額になるからです。そしてこの軍艦島デジタルミュージアムでは、詳しいガイドさんの案内に加えて、最新のデジタル技術で当時の軍艦島にタイムスリップさせてくれます。

また、上陸しても見学箇所は限られるのですが、ここでは立ち入り禁止区域も巨大スクリーンプロジェクションクションマッピングで再現してくれるので、超お勧めです。

by 【平成芭蕉こと黒田尚嗣】

 

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