インドおすすめの世界遺産「タージ・マハル」 | 【黒田尚嗣】芭蕉さんの旅講座

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インドおすすめの世界遺産「タージ・マハル」

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行くと人生観が変わると言われるインドですが、ひとつの国というよりは、色とりどりの魅力を持つ変化に富んだ小さな国の集合体です。
日本ではありえないことがインドでは当たり前のように行われています。そんなインドでもやはり一番のおすすめはやはり、アグラの「タージ・マハル」です。
450年前に建設されたとは思えない、ゆるぎない堂々とした美しいシンメトリーを成すイスラム建築の傑作です。

インドで最も美しく典雅な愛の霊廟「タージ・マハル」

イスラム建築の最高峰、ムガール朝第5代皇帝シャー・ジャハンの遺産

イスラム建築の最高傑作「タージ・マハル」

仏陀生誕の地インドでは、全ての死者は49日目に生まれ変わるという輪廻の思想から、廟墓を建てるという風習はありませんでした。
しかし、インドにイスラムが侵入し、デリー・スルタン朝からムガール朝の時代になると、北インドを中心に洗練された廟が造営されるようになりました。
そしてそのイスラムの帝国、ムガール朝第5代皇帝シャー・ジャハン(在位1628~1658)がアグラに造営した愛の霊廟が、今回ご紹介するインドの文化遺産「タージ・マハル」です。
インドは気象条件が厳しく、衛生環境も良いとは言えないので、旅行中に体調を崩し、もう2度と行きたくないと感じた人も多いことでしょう。
しかし、このタージ・マハル廟を見た瞬間は、暑さや疲れを忘れてその美しさに感動を覚えるはずです。

ムガール帝国皇帝シャージャハンと愛妃ムムタズ

この壮麗な建造物は、帝国の繁栄に意欲を燃やし、自らを「世界の王(シャー・ジャハン)」と名乗った皇帝が、愛妃ムムタズ・マハルをしのび、彼女の記憶を永遠に留めるために建てた愛の霊廟であり、皇帝の涙の結晶です。
ムムタズ・マハルとは「宮廷の選ばれし者」という意味で、夫シャー・ジャハンの先帝ジャハンギールにより授けられた名前です。
シャー・ジャハンは終生、彼女一人を愛し、14人の子供を生ませましたが、彼女が14人目の産褥熱で世を去ると、タージ(ムムタズの愛称)の思い出にアグラのヤムナ河岸に白大理石の廟(マハル)を建てたのです。
また、彼はそのヤムナ河の対岸に、自身のために黒大理石で同相形の廟を建てる予定でいましたが、世継ぎである息子のアウランガゼーブ帝(1658~1707)により志半ばで廃位させられたため、この計画は基壇のみで中断してしまいました。

「完全なシンメトリー」の美しさを誇る典雅な霊廟

晩年の彼はアグラ城に幽閉され、対岸に立つ愛妃ムムタズの廟(タージ・マハル)を眺めながら暮らしたと伝えられています。
このタージ・マハル廟は、前庭から4本のミナレット、ドーム傍らの4つのチャトリにいたるまで完全なるシンメトリーの美を構成しています。
しかし、唯一の例外は、自分の黒大理石の廟が未完に終わったため、廟内中央にある愛妃の棺の隣にそっと置かれたシャー・ジャハン自身の棺です。
この慈悲深く愛らしい彼の棺こそが本当の文化遺産かと思います。

by 【平成芭蕉こと黒田尚嗣】

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