平成芭蕉の世界遺産 スペイン~グラナダの アルハンブラ宮殿とヘネラリフェ | 【黒田尚嗣】平成芭蕉の旅物語

令和の「平成芭蕉」

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平成芭蕉の世界遺産

平成芭蕉の世界遺産 スペイン~グラナダの アルハンブラ宮殿とヘネラリフェ

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私は平成芭蕉、自分の足で自分の五感を使って世界遺産を旅しています。

平成芭蕉の世界遺産

平成芭蕉の世界遺産

世界遺産とは地球の成り立ちと人類の歴史によって生み出された全人類が共有すべき宝物で、その内容によって①文化遺産②自然遺産③複合遺産に分類されます。この「平成芭蕉の世界遺産」はその世界遺産についての単なる解説ではなく、私が実際に現地に赴いてその土地に生きる人たちと交流した際に感じた感動の記録です。

スペインを代表する世界遺産 イスラム建築の華「アルハンブラ宮殿」

平成芭蕉の「世界遺産への旅」

平成芭蕉の「世界遺産への旅」

スペインのグラナダにある「アルハンブラ宮殿」はアラベスク模様、ライオンの中庭などで知られるイスラム建築の華です。

スペインはかつてはイスラム王朝によって支配されており、キリスト教徒による「レコンキスタ」と呼ばれる国土回復運動が行われ、この運動が完了した場所がアルハンブラ宮殿でした。

アルハンブラ宮殿のコマレス塔

アルハンブラ宮殿のコマレス塔

イスラム建築の粋を集めた世界遺産「アルハンブラ宮殿」

ワシントン・アーヴィングの「アルハンブラ物語」

今日の世界遺産の中には映画や旅行記で紹介されて有名になったものが数多く存在します。

、その中でも1832年、アメリカ人作家のワシントン・アーヴィングが発表した「アルハンブラ物語」は、それまでさほど知られていなかったグラナダのアルハンブラ宮殿を広く世界に知らしめた著作として有名です。

二姉妹の間の鍾乳石飾り

二姉妹の間の鍾乳石飾り

これは彼がアルハンブラ宮殿に滞在した経験とそこにまつわる伝説や歴史を綴った紀行文ですが、読めば一度は行ってみたいと思わずにはいられない名著です。

なかでも「毎日仕事などせずにぶらぶらしている貧困家庭の人たちが、祝祭日になると精一杯の晴れ着を着て街に繰り出す」というエピソードなどは、今日のアンダルシア人の性格をも伝えており、興味深い内容です。

レコンキスタとアルハンブラ宮殿

アルハンブラ宮殿

アルハンブラ宮殿

現在では「アルハンブラ宮殿」に加えて王族の夏の離宮「ヘネラリーフェ」およびグラナダ最古の居住地「アルバイシン」が世界文化遺産として登録されていますが、今回はその中でもスペイン・イスラム芸術の粋を集めた最高傑作とされるアルハンブラ宮殿をご紹介します。

ヘネラリフェのアセキアの中庭

ヘネラリフェのアセキアの中庭

宮殿は8世紀から約800年続いたイスラム教徒の王族たちの栄華を今に伝えていますが、キリスト教徒による国土回復(レコンキスタ)後の16世紀、スペイン王でもあった神聖ローマ皇帝カルロス5世は、この宮殿にルネッサンス様式の宮殿やサンタ・マリア教会を作らせたため、イスラム教とキリスト教の融合した建築物とも言えます。

イスラムの教理と「ライオンの泉」

イスラム建築では珍しい「ライオンの泉」

しかし、この宮殿はイスラム建築の大きな特徴である空間を自然と調和させ、偶像崇拝禁止というイスラムの教理に従い、壁や天井のモチーフには人物や動物はいっさい使われておらず、幾何学文様やアラビア文字を装飾した繊細緻密なアラベスク模様が中心です。

特にこの宮殿内では「アッラーだけが勝者」というコーランの一節が繰り返し使われています。

最大の見所はやはり「ライオンの泉」と呼ばれる12頭のライオンに支えられたイスラムには珍しい噴水でしょう。

イスラム教徒にとって水は大変貴重で、その貴重な水を室内に引いて噴水を設けることは最高の贅沢でした。

コーランには「天国は清らかな小川がさらさらと流れている所」と書かれていますが、童謡「春の小川」の歌詞が生まれた頃の日本はイスラム教徒にとっては天国そのものだったのかもしれません。

★zakzak「ライフ」:2014年5月23日夕刊フジ「世界遺産旅行講座」掲載

by 【平成芭蕉こと黒田尚嗣】

 

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