令和の「平成芭蕉」

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平成芭蕉の世界遺産

平成芭蕉の世界遺産 スペイン~グラナダのアルハンブラ宮殿、ヘネラリーフェ離宮

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スペインを代表する世界遺産 イスラム建築の華「アルハンブラ宮殿」

平成芭蕉の「世界遺産への旅」

平成芭蕉の「世界遺産への旅」

スペインのグラナダにある「アルハンブラ宮殿」は、イスラム王朝最後の砦となった幻想的な宮殿で、アラベスク模様、ライオンの中庭などで知られるイスラム建築の華です。

スペインはかつてはイスラム王朝によって支配されており、キリスト教徒による「レコンキスタ」と呼ばれる国土回復運動が行われ、この運動が完了した場所がアルハンブラ宮殿でした。

アルハンブラ宮殿のコマレス塔

アルハンブラ宮殿のコマレス塔

イスラム建築の粋を集めた世界遺産「アルハンブラ宮殿」

ワシントン・アーヴィングの「アルハンブラ物語」

今日の世界遺産の中には映画や旅行記で紹介されて有名になったものが数多く存在しますが、その中でも1832年、アメリカ人作家のワシントン・アーヴィングが発表した「アルハンブラ物語」は、それまでさほど知られていなかったグラナダのアルハンブラ宮殿を広く世界に知らしめた著作として有名です。

二姉妹の間の鍾乳石飾り

二姉妹の間の鍾乳石飾り

これは彼がアルハンブラ宮殿に滞在した経験とそこにまつわる伝説や歴史を綴った紀行文ですが、読めば一度は行ってみたいと思わずにはいられない名著です。

なかでも「毎日仕事などせずにぶらぶらしている貧困家庭の人たちが、祝祭日になると精一杯の晴れ着を着て街に繰り出す」というエピソードなどは、今日のアンダルシア人の性格をも伝えており、興味深い内容です。

レコンキスタとアルハンブラ宮殿

アルハンブラ宮殿

アルハンブラ宮殿

現在では「アルハンブラ宮殿」に加えて王族の夏の離宮「ヘネラリーフェ」およびグラナダ最古の居住地「アルバイシン地区」が世界文化遺産として登録されていますが、これらはイベリア半島最後のイスラム王朝であったナスル朝(グラナダ王国)時代に築かれました。中でも1238年にムハンマド1世が着工したアルハンブラ宮殿は、スペイン・イスラム芸術の粋を集めた最高傑作とされ、イスラム文化の特徴であるアラベスク文様で飾られた幻想的な空間が広がっています。

ヘネラリフェのアセキアの中庭

ヘネラリフェのアセキアの中庭

宮殿は8世紀から約800年続いたイスラム教徒の王族たちの栄華を今に伝えていますが、創建以来何度も増改築されています。宮殿の中心には王のプライベートな空間である「ライオン宮」と、王が公務を行う「コマーレス宮殿」がありますが、キリスト教徒による国土回復(レコンキスタ)後の16世紀、スペイン王でもあった神聖ローマ皇帝カルロス5世は、この宮殿にルネッサンス様式の宮殿やサンタ・マリア教会を作らせたため、イスラム教とキリスト教の融合した建築物とも言えます。

イスラムの教理と「ライオンの泉」

イスラム建築では珍しい「ライオンの泉」

しかし、この宮殿はイスラム建築の大きな特徴である空間を自然と調和させ、偶像崇拝禁止というイスラムの教理に従い、壁や天井のモチーフには人物や動物はいっさい使われておらず、幾何学文様やアラビア文字を装飾した繊細緻密なアラベスク模様が中心です。

特にこの宮殿内では「アッラーだけが勝者」というコーランの一節が繰り返し使われています。最大の見所はやはり「ライオンの泉」と呼ばれる12頭のライオンに支えられたイスラムには珍しい噴水でしょう。

イスラム教徒にとって水は大変貴重で、その貴重な水を室内に引いて噴水を設けることは最高の贅沢でした。

コーランには「天国は清らかな小川がさらさらと流れている所」と書かれていますが、童謡「春の小川」の歌詞が生まれた頃の日本はイスラム教徒にとっては天国そのものだったのかもしれません。

祝!日本の縄文文化「北海道と北東北の縄文遺跡群」が世界文化遺産登録

「北海道と北東北の縄文遺跡群」が世界文化遺産に登録されたことを記念して、私はみちのくを旅した芭蕉の研究本『松尾芭蕉の旅に学ぶ』と共に『縄文人からのメッセージ』というタイトルで縄文文化を語り、平成芭蕉の『令和の旅指南』シリーズ(Kindle電子本)として出版しました。人生100歳時代を楽しく旅するために縄文人の精神世界に触れていただければ幸いです。

また、日本人の心に灯をつける『日本遺産の教科書』、長生きして人生を楽しむための指南書『人生は旅行が9割』、感情の老化を防ぐ私の旅日記である『生まれ変わりの一人旅』とともにご一読下さい。

★平成芭蕉ブックス
 ①『人生は旅行が9割 令和の旅指南Ⅰ』: 長生きして人生を楽しむために 旅行の質が人生を決める
 『縄文人からのメッセージ 令和の旅指南Ⅱ』: 縄文人の精神世界に触れる 日本遺産と世界遺産の旅
 『松尾芭蕉の旅に学ぶ 令和の旅指南Ⅲ』:芭蕉に学ぶテーマ旅 「奥の深い細道」の旅
 ④『生まれ変わりの一人旅 令和の旅指南Ⅳ』: 感動を味わう一人旅のススメ
 ⑤『日本遺産の教科書 令和の旅指南』: 日本人の心に灯をつける 日本遺産ストーリーの旅

平成芭蕉「令和の旅指南」シリーズ

参考記事:世界遺産の旅における「へー、そうだったの」

★関連記事:平成芭蕉の旅のアドバイス「旅して幸せになる~令和の旅」

私は平成芭蕉、自分の足で自分の五感を使って世界遺産を旅しています

平成芭蕉の世界遺産

平成芭蕉の世界遺産

世界遺産とは地球の成り立ちと人類の歴史によって生み出された全人類が共有すべき宝物で、その内容によって①文化遺産②自然遺産③複合遺産に分類されます。この「平成芭蕉の世界遺産」はその世界遺産についての単なる解説ではなく、私が実際に現地に赴いてその土地に生きる人たちと交流した際に感じた感動の記録です。

「令和の旅」へ挑む平成芭蕉

*「平成芭蕉の旅物語」サイトマップ参照

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