令和の「平成芭蕉」

令和の「平成芭蕉」

平成芭蕉の世界遺産

平成芭蕉の世界遺産 ボリビア~チチカカ湖畔の「ティワナク遺跡」

更新日:

Pocket

チチカカ湖畔の巨石文化「ティワナク遺跡」 

平成芭蕉の「世界遺産への旅」

平成芭蕉の「世界遺産への旅」

1995年に刊行され、世界的なベストセラーとなったグラハム・ハンコックの名作『神々の指紋』を電子書籍で読みました。

彼はエジプトのスフィンクスをはじめ世界各地の古代遺跡を調査しましたが、今回はその中で南米ボリビアのティワナク遺跡について書いてみたいと思います。

抜けるような青い空に白い雲が浮かぶ、南米ボリビアの町ティワナクですが、この地には有名な世界遺産マチュピチュのインカ文明より先にあったプレ・インカ文明の遺跡が残っています。

標高の高いチチカカ湖近辺にあるティワナクは、当初は高地にあるため、人々が暮らすに必要な食物を生産出来ないので、国家など成り立つはずがない、と考えられていましたが、発掘調査の結果、排水設備多数の住居跡など多くの人々が生活していた跡が見つかっています。

ボリビアのティワナク遺跡

ボリビアのティワナク遺跡

ボリビアは多民族国家で豊富な天然資源を持っていますが、国民は貧しく、「黄金の玉座に座る乞食」と表現されてきました。

ティワナク遺跡はそのボリビアの首都ラパスの西方高地、チチカカ湖の南東にあり、インカ帝国以前の建造物が残るプレ・インカ期の都市遺跡で、その起源は紀元前200年頃まで遡ると言われています。6~10世紀頃に最盛期を迎えたとされていますが、文字を残さずに12世紀に滅んだために民族の詳細は今なお不明です。

特に石造技術に優れ、これは周辺地域や後世のインカ文明にも大きな影響を与えました。現在の遺跡は1970年代に復元されたものですが、私の見る限りでは、いたっていい加減な復元で、残念ながら遺跡本来の姿とは思えません。

テイワナクを象徴する「太陽の門」と「半地下神殿」

しかし、遺跡の中心となるカラササーヤ広場に置かれた「太陽の門」や石の顔が壁面から突き出している「半地下神殿」などは見ごたえがあります。

特に縦約28m、横約26m、高さ約1.7mの半地下神殿には、石組みの間に180もの石の顔があり、驚くことに同じ顔は一つとしてありません。

半地下神殿の顔

半地下神殿の顔

地下に降りて周囲を見渡すと、たくさんの人に見つめられているように感じますが、中には東洋系の顔もあり、1000年も前に東洋と交易があったのかと謎が深まります。

一瞬瓦礫と土の山に見える丘は、アカパナと呼ばれるピラミッドですが、このピラミッドは底辺約210m、高さは約18mあって、頂上には貯水槽や食糧庫がありました。

アカパナのピラミッド

アカパナのピラミッド

しかしスペインの征服者によって徹底的に破壊され、町を作るために石材を持って行かれたため、現在は当時の面影はありませんが、頂上からはティワナクの他の遺跡をはっきりと見ることができます。

ティワナク文化の宗教的・政治的中心地「カラササーヤ広場」

西側に立つモノリート「エル・フライレ」

西側に立つモノリート「エル・フライレ」

中心にあるカラササーヤ広場には、「太陽の門」以外に2体の石像(モノリート)が立っていますが、西側に立っている石像(モノリート)はエル・フライレ(修道士)と呼ばれ、カニの模様のベルトをしています。

東側に立つモノリート「ポンセ」

東側に立つモノリート「ポンセ」

東側に立つモノリートはポンセと呼ばれ、保存状態が良く、表面の彫刻も残っていますが、エル・フライレとは素材の石が異なっているようです。

そしてシンボルの「太陽の門」は、一枚岩を彫り出して作られたもので、正面上部にはビラコチャ神が彫られており、その両側には、鳥人および走る人とされる2種類の像が繰り返して浮き彫りになっています。

この「太陽の門」の使途は解明されていませんが、表面はツルツルに研磨されており、現代のダイヤモンド研磨技術で磨いたように滑らかで、高度な石加工技術を持っていたと推察されます。

現代のボリビア政府もこのティワナク文明の技術を見習って、もう少し丁寧な修復作業を行えば、この遺跡を訪れる観光客も増えると思います。

ティワナク遺跡の「太陽の門」

ティワナク遺跡の「太陽の門」

祝!日本の縄文文化「北海道と北東北の縄文遺跡群」が世界文化遺産登録

「北海道と北東北の縄文遺跡群」が世界文化遺産に登録されたことを記念して、私はみちのくを旅した芭蕉の研究本『松尾芭蕉の旅に学ぶ』と共に『縄文人からのメッセージ』というタイトルで縄文文化を語り、平成芭蕉の『令和の旅指南』シリーズ(Kindle電子本)として出版しました。人生100歳時代を楽しく旅するために縄文人の精神世界に触れていただければ幸いです。

また、日本人の心に灯をつける『日本遺産の教科書』、長生きして人生を楽しむための指南書『人生は旅行が9割』、感情の老化を防ぐ私の旅日記である『生まれ変わりの一人旅』とともにご一読下さい。

★平成芭蕉ブックス
 ①『人生は旅行が9割 令和の旅指南Ⅰ』: 長生きして人生を楽しむために 旅行の質が人生を決める
 『縄文人からのメッセージ 令和の旅指南Ⅱ』: 縄文人の精神世界に触れる 日本遺産と世界遺産の旅
 『松尾芭蕉の旅に学ぶ 令和の旅指南Ⅲ』:芭蕉に学ぶテーマ旅 「奥の深い細道」の旅
 ④『生まれ変わりの一人旅 令和の旅指南Ⅳ』: 感動を味わう一人旅のススメ
 ⑤『日本遺産の教科書 令和の旅指南』: 日本人の心に灯をつける 日本遺産ストーリーの旅

平成芭蕉「令和の旅指南」シリーズ

参考記事:世界遺産の旅における「へー、そうだったの」

★関連記事:平成芭蕉の旅のアドバイス「旅して幸せになる~令和の旅」

私は平成芭蕉、自分の足で自分の五感を使って世界遺産を旅しています

平成芭蕉の世界遺産

平成芭蕉の世界遺産

「平成芭蕉の世界遺産」はその世界遺産についての単なる解説ではなく、私が実際に現地に赴いてその土地に生きる人たちと交流した際に感じた感動の記録です。

「令和の旅」へ挑む平成芭蕉

*「平成芭蕉の旅物語」サイトマップ参照

Pocket

令和の「平成芭蕉」

令和の「平成芭蕉」

-平成芭蕉の世界遺産

Copyright© 【黒田尚嗣】平成芭蕉の旅物語 , 2024 All Rights Reserved Powered by STINGER.