イタリアの魅力ある世界遺産 フィレンツェとメディチ家の功績 | 【黒田尚嗣】芭蕉さんの旅講座




平成芭蕉の世界遺産

イタリアの魅力ある世界遺産 フィレンツェとメディチ家の功績

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私は平成芭蕉、自分の足で自分の五感を使って世界遺産を旅しています。

平成芭蕉の世界遺産

平成芭蕉の世界遺産

世界遺産とは地球の成り立ちと人類の歴史によって生み出された全人類が共有すべき宝物で、その内容によって①文化遺産②自然遺産③複合遺産に分類されます。この「平成芭蕉の世界遺産」はその世界遺産についての単なる解説ではなく、私が実際に現地に赴いてその土地に生きる人たちと交流した際に感じた感動の記録です。

イタリアルネッサンスの華 フィレンツェの世界遺産

ローマ、ミラノ、ヴェネツィアと並んでイタリア観光の人気都市であるフィレンツェは、ルネサンスの中心都市で「花の都」と呼ばれる中世の面影を今に残す魅力ある街です。

フィレンツェでも古い歴史をもつヴェッキオ橋や天才建築家ブルネレスキが手掛けたサンタ・マリア・デル・フィオーレ(花の聖母マリア)大聖堂など見るべき建造物は多いのですが、やはりメディチ家の遺産でもあるウフィツィ美術館は必見です。

ルネッサンスの栄華を伝えるイタリアの世界遺産「フィレンツェ」

フィレンツェの思い出」と映画『インフェルノ』

ヴェッキオ宮殿

チャイコフスキーの弦楽六重奏曲「フィレンツェの思い出」を鑑賞し、私もフィレンツェに思いを馳せました。

この作品はチャイコフスキーが亡くなる前年に完成しているので、事実上、彼の最晩年の作品です。

彼がこの作品を手掛けたのは、歌劇「スペードの女王」を作曲するためにフィレンツェに滞在していた時のことと言われていますが、この時のフィレンツェ滞在は彼にとって7度目でした。

そのため、私は彼の「フィレンツェの思い出(Souvenir)」というタイトルには一層感慨深く感じるのです。

2本のヴァイオリン、2本のヴィオラ、2本のチェロという特異な編成とやや古典的な楽曲構成、そしてほとんどイタリアっぽさを感じない曲調がこの曲の魅力です。

そして、この曲こそ晩年のチャイコフスキーが音楽に詰め込んだ、彼自身の人生における様々な情景や幸福な時間の追憶であるということを考えれば、私はこの曲にときめきを感じたのです。

私は2017年、「慈しみの特別聖年」イタリアツアーに同行した際にこの街を訪ねましたが、当時はこのフィレンツェを舞台とした映画『インフェルノ』が話題を呼んでいました。

この映画は『ダ・ヴィンチ・コード』『天使と悪魔』に続くダン・ブラウン氏の傑作で、ダンテの『神曲』に秘められた暗号を読み解きながら、ヴェッキオ宮殿を中心に花の都「フィレンツェ」を紹介していました。

ウフィツィ美術館とメディチ家

ボッティチェリの「ヴィーナスの誕生」

ダヴィデ像(コピー)の立つシニョーリア広場を見下ろすヴェッキオ宮殿は、かつてのフィレンツェ共和国政庁舎で、2階の「五百人広間」の壁画はミケランジェロレオナルド・ダ・ヴィンチという2大巨匠が競作したエピソードで有名です。

このヴェッキオ宮殿と道路を挟んでウフィツィ美術館がありますが、これはメディチ家のコジモ1世が造った総合庁舎(事務所)が置かれていた場所で、今はボッティチェリの『春』や『ヴィーナスの誕生』などルネッサンス美術の粋を集めた美術館です。

この美術館を訪ねるとフィレンツェを繁栄に導いたのは、やはりメディチ家の財力によるところが大であると実感できます。

ルネッサンスとメディチ家の繁栄

ミケランジェロの『最後の審判』

そのメディチ家の中でもルネッサンスの貢献者となれば、「祖国の父」と呼ばれたコジモ・イル・ヴェッキオと「豪華王」の異名を持つロレンツォ・デ・メディチでしょう。

コジモは「フィレンツェのためならどんな出費も惜しまない」とブルネレスキやドナテッロなど多くの芸術家のパトロンになっただけでなく、彼らの芸術以外での面倒もみた人望の厚い人物でした。

また、ロレンツォは人間性の尊重、個人の解放というルネッサンスの神髄を実践し、「青春は素晴らしい、しかしすぐに過ぎてしまう、だから大いに今を楽しもう」という詩を残しており、その人生を楽しむ生き方が芸術家にインスピレーションを与えたと言われています。

そのロレンツォは1492年に43歳の若さで亡くなり、メディチ家の黄金時代は彼の死で終焉を迎え、以後はサヴォナローラによる虚栄の焼却が行われるなど、フィレンツェは時代の流れに翻弄され、再びこの地でルネッサンス文化が花開くことはありませんでした。

しかし、ミケランジェロをローマに、レオナルド・ダ・ヴィンチをミラノに送るというロレンツォの文化外交のおかげで、私たちはシスティーナ礼拝堂の『最後の審判』サンタ・マリア・デッレ・グラツィエ教会の『最後の晩餐』を鑑賞することができるのです。

そこで、「花の都」フィレンツェは今でこそイタリアという国の一都市ですが、私にはやはりフィレンツェ共和国の首都というイメージが強く感じられます。

by 【平成芭蕉こと黒田尚嗣】

 

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