クロアチアの世界遺産 アドリア海の古都トロギール | 【黒田尚嗣】芭蕉さんの旅講座




平成芭蕉の旅語録

クロアチアの世界遺産 アドリア海の古都トロギール

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私は平成芭蕉、自分の足で自分の五感を使って「共感」する旅をしています。

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平成芭蕉が体験した感動を「旅行+知恵=人生のときめき」をテーマにお話しします。

クロアチアの歴史ある古都トロギール

美しい古都トロギールの象徴聖ロヴロ大聖堂

スプリットから海岸道路を西へ約25km走った場所に、世界遺産にも登録された美しい中世の面影を残す古都トロギールがあります。

今回の旅の目的のひとつは、この小さな町の象徴である聖ロヴロ大聖堂の門のレリーフを正確に読み解くことでした。

トロギールは紀元前2~3世紀にギリシャ人が建設した殖民都市で、そのギリシャ人が「トラグリオン」と名づけたのが町の起源ですが、実際はクロアチアの先住民イリュリア人が独自の文化を育んでいたと言われています。

トロギールはその後ローマ人に引き継がれ、ローマ軍が去った後はラテン人の町として発展し、7世紀にトロギールとスプリットの間にあるローマ人の町サロナがスラヴ人に攻撃された際、町はサロナからの避難民を受け入れてさらに拡大したのです。

トロギールの聖ロヴロ大聖堂に残るとヴェネツィアの影響

そして中世に入るとトロギールはヴェネツィア船が寄航する港町として栄え、海沿いのプロムナードにあるカメルレンゴの砦はヴェネツィアによって築かれました。

1420年に始まるヴェネツィアのダルマチア支配に対して、トロギール市民はしばしば反乱を起こしており、ヴェネツィア人にとってこの砦は外敵のオスマン・トルコに対してだけでなく、市民から身を守ることも目的でした。

このトロギール観光では、ルネサンス時代に建てられた城壁の北門(陸の門)から旧市街に入りますが、門の上には12世紀の司教で、町の守護聖人イヴァン・ウルスィニが町を守るように立っています。

そして北門から旧市街に入った奥のイヴァナパヴラ広場に目的の聖ロヴロ大聖堂市庁舎があります。

この大聖堂は初期キリスト教時代のバシリカを13~16世紀にかけて立て替えた結果、教会内にはさまざまな建築様式が組み合わされています。

すなわち高さ47mの美しい鐘楼はヴェネツィアが支配した時代に建てられたので、教会部分はロマネスク様式、鐘楼の二階部分からはヴェネツィア風のゴシック様式になっています。

中世クロアチア美術の代表傑作ラドヴァン制作の門

しかし、この大聖堂を有名にしているのは1240年にダルマチア出身の巨匠ラドヴァンが製作したロマネスク様式の門です。

この門は中世クロアチア美術の代表傑作で上部と下部の2つの部分に分けられます。

上部の半円形のレリーフにはイエスの生誕、東方三博士の礼拝、受胎告知から復活、昇天などイエスの生涯が表現され、下部にはヴェネツィアのシンボルであるライオンの上にアダムとイヴの彫刻、諸聖人、「未完の十二宮」と呼ばれる季節の移り変わりなどが描かれています。

そして今回の旅の目的はこのレリーフの誤りを見つけることでしたが、現地ガイドのDIJANAさんが教えてくれました。それはアダムとイヴにはないはずの臍があることでした。

やはり、何事も先達が必要で、このことはどのガイドブックにも書かれておらず、言われて気づく発見です。

自由Freedomとは異なるトロギールの Liberty 精神

また、地元のジェラート店の主人の話も感動的でした。

それは異民族支配からの自由 Freedom信仰の自由 Libertyとは異なり、トロギールはダルマチア文化の中心地としてLiberty精神を大切にしてきたという話です。

すなわちトロギール市民にとっては「異民族支配からの自由」は消極的自由であって、Libertyという「信仰への自由」こそが積極的自由であり、その象徴が聖ロヴロ大聖堂だそうです。

平和な日本ではあまり意識しないことですが、生きる上においては「何らかの束縛からの自由より、自分の信念に従って積極的に行動せよ」ということでしょうか。

このトロギール市民のLiberty精神こそが真の世界遺産だと感じました。

★平成曽良の旅のアドバイス「旅して幸せになる~令和の旅」

by 【平成芭蕉こと黒田尚嗣】

 

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