芭蕉さんのコミュニケーション術と外国語習得法 | 【黒田尚嗣】芭蕉さんの旅講座

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芭蕉さんのコミュニケーション術と外国語習得法

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芭蕉さんのコミュニケーション術~「聞く力」と「話す力」

「芭蕉さんの旅行術」では「聞く力」と「イメージする力」が必要

俳聖殿の中の芭蕉翁像

芭蕉さんは観察眼も確かでしたが、全国各地をめぐって門人たちと語らっているので、コミュニケーション術も優れていたと思われます。
言葉でのコミュニケーションで重要なことはまず、人の話を「聞く力」です。
しかし、方言などについては、聞く力以上に推理したり「イメージする力」が大切です。
すなわち、人の話を正しく「聞く」には、話し手の言葉を聞いてその意味を頭の中で思い描く必要があるのです。
例えば「コノ シロイ イヌ ハ、 オモシロイ」と聞こえたならば、一般には「この白い犬は、面白い」と理解します。
しかし、その会話の状況と話し手のイントネーションによっては「この白い犬は、尾も白い」が正しい場合もあるのです。
これは文章でいうところの「行間を読む」ことに通じ、相手の話の世界に想いを馳せ、その場の空気を読むことで正しく相手が伝えたいことを理解できるのです。
芭蕉さんの時代もみちのくの方言は聞こえても理解しにくい言葉が多々あったはずですが、、芭蕉さんは句会という場の空気を読んで相手の伝えたいことを推理していたと思われます。
また、言葉は人類のみが有するコミュニケーション手段ですが、自分の意思を伝えるだけでなく、自分自身の頭の中で思いをめぐらすときにも言葉を使っています。
特に外国人は日本人以上に、表情が豊かで、Oh my God!のように思いを口に出すことが多いようです。




平成芭蕉の外国語習得法

伊賀上野の俳聖殿

日本での学習は、昔から「読み、書き」が中心の座学で、「人と話すこと」を学びません。
しかし、外国人とのコミュニケーションでは「読み、書き」よりも「話す、聞く」が中心となります。英語もそうですが、外国語による会話は声の強弱、リズム、テンポに加えて、所作、表情、間合いなど実践を積まない限り、身につきません。
英会話の先生によっては「聞く」だけで会話力が身に着くと言われていますが、私の経験からは、日本語であればともかく、声に出したことのない英単語は、話せない限り正確に聞き取れません。
すなわち、ヒアリングの前にスピーキング能力がないと聞き取れないのです。
そこで、私の外国語習得法はただひたすらネイティブスピーカーの口や舌の使い方を真似る発生練習が主体です。
すなわち、「聞く」前に「話す」練習をするのですが、外国語の発生練習を続けていると息苦しくなったり、顔の筋肉がつりそうになったりします。
これは、英語をはじめとする子音の発音には、口まわりの筋肉とある程度の肺活量が求められるからです。そのため、外国語を話すには毎日のように発生トレーニングを続けている必要があります。
しかし、現地の人に言葉が通じた時の喜びは、やはり外国語の発生練習をしていてよかったと思うのです。
旅先でのお別れの挨拶には「Have a nice trip!」と言いますが、これを芭蕉さんの出身地の伊賀弁で言えば「よろしゅうしてだーこ」となります。いずれも標準語ではありません。
「おくの細道」の旅では、芭蕉さんも出身地の方言で挨拶していたかどうかわかりませんが、芭蕉さん独自のコミュニケーション術を駆使して同行の曽良や地元の門人ともうまくつきあっていたことは間違いないでしょう。

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