祝!新元号「令和」~出典『万葉集』の筑紫歌壇及び防人の歌 | 【黒田尚嗣】芭蕉さんの旅講座




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祝!新元号「令和」~出典『万葉集』の筑紫歌壇及び防人の歌

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祝!新元号「令和」~出典『万葉集』の筑紫歌壇及び防人の歌

新元号の「令和」を迎える2019年のゴールデンウィークは10連休です。記念すべき年に最高の想い出となる旅行に出かけましょう。

新元号の「令和」~出典は『万葉集』巻五の「梅花の歌序」

万葉集に謳われた白梅

平成31年4月1日、新しい元号「令和」が発表されました。

新元号は日本最初の「大化」から数えて248番目にあたり、出典は『万葉集』巻五にある「梅花の歌序」です。

『万葉集』は日本人の古典で一般庶民から貴族、天皇に至るあらゆる階層の人が見事に謳いあげた民族詩の金字塔であり、日本人の心の源とも言えるでしょう。

そして私にとっては「万葉」という言葉にはロマンがあり、万葉ゆかりの地や万葉人、万葉の散歩道とか聞けば、そこを訪ねて万葉時代の旅を再現し、おおらかな時代に想いを馳せて心の解放感を味わいたいと思うのです。

『万葉集』では遣唐使たちが持ち帰ったとされる「梅」が多く詠まれていますが、当時、梅(白梅)は外来の植物として珍重されていました。

そして、天平2年正月13日に太宰府の帥(そち)であった大伴旅人は、自宅に開花した梅花をめでる宴を催し、そのときに詠まれた歌が「梅花の歌32首」であり、今回の「令和」は大伴旅人によるその序文からとられました。

序文は歌と異なり、表意文字としての漢字を用いた漢文体で書かれているため、元号の出典としても適していたのです。

『万葉集』巻五の「梅花の歌三十二首并せて序」

「令和」の出典『万葉集』

万葉集のツアーを担当していた私としては、この機会に中西進先生の万葉集より、その序文をご紹介したいと思います。

「梅花の歌三十二首 并せて序」
天平二年正月十三日に、帥(そち)の老(おきな)の宅(いえ)に萃(あつ)まりて宴会を申(ひら)く。
時に、初春の月(れいげつ)にして、気淑(よ)く風(やはら)ぎ、梅は鏡前の粉を披(ひら)き、
蘭は珮(はい)後の香(かう)を薫(かをら)す。
〔中略〕
詩に落梅の篇を紀(しる)す。古(いにしへ)と今と何そ異ならむ。宜(よろ)しく園の梅を賦(ふ)して
聊(いささ)かに短詠を成すべし。

訳:天平2年正月13日に、太宰府長官の大伴旅人宅に集まって宴会が開かれました。
時あたかも新春の好き月(「令」は「嘉」の意)、空気は美しく風はやわらかに、
梅は美女の鏡の前に装う白粉のごとく白く咲き、蘭は身を飾った香の如きかおりをただよわせている。
〔中略〕
中国でも多く落梅の詩がある。古今異なるはずとてなく、よろしく庭の梅をよんで、いささかの歌を作ろうではないか。

そして宴会に参加した山上憶良や主人である大伴旅人も歌を詠んでいるのです。

春されば まづ咲く宿の梅の花 独り見つつや春日暮さむ  山上憶良
(春になると最初に咲くわが家の梅の花、私一人で見つつ一日をすごすことなどどうしてしようか)

わが園に 梅の花散るひさかたの 天より雪の流れ来るかも  大伴旅人
(わが庭に梅の花が散る。天涯の果てから雪が流れ来るよ)

など、梅の花の咲き方、散り方、雪への見立て(白梅)、恋する人への想いなどを連想させる歌が32首紹介されていますが、太宰府の大伴旅人邸に集まった人々は、宴に誘われたというよりも、梅の花に心を動かされて足を運んだのです。

美しい心を寄せ合った「筑紫歌壇」と「防人」の歌

筑紫歌壇の太宰府政庁跡

しかし、この太宰府において大伴旅人山上憶良らの歌人は、数々の万葉歌を残し、「筑紫歌壇」という文化を形成しました。

そして、新元号公表後、安倍晋三首相も記者会見で談話を発表し、「令和」について「人々が美しく心を寄せ合う中で文化が生まれ育つ、という意味が込められている」と説明されていました。

一方、九州での万葉歌といえば防人(さきもり)の歌も多く残されています。

防人とは新羅征討に失敗し、日本軍が663年に朝鮮の白村江で敗北した後、九州・壱岐・対馬に置かれた兵士です。

そのため防人の歌には

「今日よりは 顧みなくて 大君の 醜(しこ)の御楯と出で立つわれは」

と「大君(天皇)の」兵士としての気概を言あげしつつも、内心は家族の事を心配する心の叫びが歌われています。

現代に生きる私たちはこの「令和」改元を機会に、大君(天皇)の国を守った防人の「ますらをの心の歌」にも耳を傾けるべきかもしれません。

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★平成曽良の旅のアドバイス「旅して幸せになる~令和の旅」

by 【平成芭蕉こと黒田尚嗣】

 

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