オランダの世界遺産「アムステルダムの環状運河地域」 | 【黒田尚嗣】芭蕉さんの旅講座

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オランダの世界遺産「アムステルダムの環状運河地域」

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日本ともゆかりの深い水の都アムステルダム

鎖国時代に長崎の出島を通じて通商

鎖国政策をとっていた江戸時代、日本と国交のあった国としては、朝鮮通信使の韓国が知られていますが、西洋文化をもたらした唯一の通商国としてはやはりオランダです。
小国ながら17世紀の大航海時代、貿易の中心地として海運業のみならず、芸術や科学の分野でもめざましい発展を遂げ、長崎の出島を通してその進んだ西洋文化を紹介しました。
オランダは国土の4分の1が海面下にあり、オランダの歴史は水との闘いで「神は地球を造ったが、オランダはオランダ人が造った」と言われるのもうなずけます。
そこで今回はオランダの首都であり、オランダ人がアムステル川に堤防(ダム)を築いて造った「アムステルダム」の世界遺産“シンゲル運河の内側にある17世紀の環状運河地域”をご紹介します。

東インド会社設立で黄金時代を迎える

アムステルダムはその昔は小さな漁村でしたが、16~17世紀に運河が整備されると海運を活かした港湾都市として発展し、東インド会社の設立を機に世界の貿易拠点として繁栄しました。
アムステルダム旧市街は東京駅のモデルにもなった中央駅を中心に5本の運河が弧を描いており、ライチェ通りからファイゼル通りにかけてのゴールデンカーブと呼ばれる地区には、黄金時代の華麗なレンガ造りのカナルハウスが多数並んでいます。
アムステル川にかけられた橋の中でも絵になる「マヘレの跳ね橋」は、大型船の航行を可能にした17世紀創建の木造の跳ね橋で、夜のイルミネーションは必見です。
地名の由来になったダム広場は13世紀にアムステル川をせき止めた地点ですが、その西側にある王宮の彫刻を観察すると、蛇や象など異国的なものが多く、当時のオランダが世界中に進出していた歴史を物語っています。

水と戦い水とともに生きるオランダ

その歴史的経緯からかアムステルダムは「アンネの日記」で知られるように移民に対して寛容でした。世界を見聞した人々の見識がこの町を自由で寛容にしたのだと思います。
今日、運河めぐりの遊覧船に乗ると、28個の鐘からなるカリヨンで知られるムント塔などの伝統的な建造物も多く見ることができますが、「舟の家」と呼ばれるハウスボートなど、美しい街並みだけでなく水と戦い水とともに生きる人々の営みも観察していただきたいと思います。
なぜなら、水と闘い海に生きたオランダ人によって日本に貴重な西洋文化が伝えられたからです。

by 【平成芭蕉こと黒田尚嗣】

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