令和の「平成芭蕉」

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平成芭蕉の世界遺産

平成芭蕉の世界遺産 スペイン~中世の面影が漂う古都トレド

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スペインの世界遺産 タホ川に囲まれた中世の城塞トレド

平成芭蕉の「世界遺産への旅」

平成芭蕉の「世界遺産への旅」

「もしスペインに一日しか滞在しないなら、迷わずトレドへ行け」という格言があるほど、トレドは魅力的な町です。

トレドはキリスト教、ユダヤ教、イスラム教の3つの文化が融合し、独特の雰囲気を持つ中世の城塞都市で、旧市街全域が世界遺産に登録されており、一生に一度は訪れるべき町でしょう。

古都トレドは、三方をタホ川に囲まれた岩山に築かれている天然の要塞で、スペインの歴史を凝縮した中世の面影が漂う町です。

タホ川とトレド旧市街

タホ川とトレド旧市街

特に12月8日の「無原罪の聖マリアの祭日」から12月25日のクリスマスまでの期間は、キリスト教徒にとって「聖なる降誕祭を準備する期間」であり、「精神の集中」と「落ち着き」を求める時期とされ、ニュルンベルクなどのクリスマスマーケットでにぎわうドイツの教会よりも、落ち着いたトレドの大聖堂は印象に残っています。

このクリスマスシーズンには、旧市街を大聖堂に向かう途上、トレド名物のマザパン(砂糖とアーモンドの粉で煉った色鮮やかなお菓子)があちこちの店頭に並びます。

トレドのカテドラル

トレドのカテドラル

トレド大聖堂はスペイン・カトリックの総本山で、スペイン絵画美術を代表するエル・グレコゆかりの教会としても知られています。
そして正面ファサードの彫刻、美しいステンドグラス、キリストの生涯を綴った「新約聖書」の20場面を描いた主祭壇など、見るべきものが多数あります。

中でも見逃せないのはエル・グレコの『聖衣剥奪』と天井画に描かれたルカ・ジョルダーノ作『聖イルデフォンソの昇天』です。

トレドでの必見はサント・トメ教会のエル・グレコ作『オルガス伯の埋葬』

しかし、トレドで必見とされるエル・グレコの作品は、14世紀のムデハル様式のサント・トメ教会にある『オルガス伯の埋葬』です。

サント・トメ教会『オルガス伯の埋葬』

サント・トメ教会『オルガス伯の埋葬』

これはエル・グレコの最高傑作と言われ、天上界と人間界が描かれています。

絵が有名になったので、お祈りする人の邪魔にならないように絵画を見る人の入り口が別に併設され、入場料を払って見学しますが、一枚の絵しかない世界でも珍しい美術館となりました。

オルガス伯爵が私財を寄付して教会を修復し、1323年にオルガス伯爵が亡くなった際、この教会で葬式をしているとトレドの守護聖人でもある「二人の聖人が天から降りて来て遺体の埋葬を手伝った」という伝説が描かれています。

絵の中にエル・グレコと息子のホルヘ・マニュエルが登場し、それ以外の葬儀参列者も全員がエル・グレコの時代に実在した人々がモデルです。

トレドは街全体が博物館で、他にも軍事博物館になっているアルカサルやユダヤ教のシナゴーグであったサンタ・マリア・ラ・ブランカ教会など見るべきものが多いので、日帰り観光より宿泊がお薦めです。

想い出に残る「パラドール デ トレド」の夕景

そこでお勧めしたいのは、「パラドール デ トレド(Parador de Toledo)」です。

スペインには“パラドール”と言われる、中世の古城や修道院などの歴史的建造物を改築した国営ホテルが94ヶ所ありますが、中でもこのトレドのパラドールは、夕景が素晴らしく、“一度は泊まりたい絶景パラドール”として有名です。

パラドールからのトレド夕景

パラドールからのトレド夕景

夕闇が迫り、町明かりが灯り始める景色は、「闇に覆われるその瞬間まで見届けたい」と思ってしまう珠玉の美しさです。

私もトレドを訪れた際に宿泊しましたが、忙しいツアーでも、朝夕に落ち着いた時間が得られ、キリスト教徒でなくても「精神の集中」ができるパラドールです。

トレドのパラドールにて

祝!日本の縄文文化「北海道と北東北の縄文遺跡群」が世界文化遺産登録

「北海道と北東北の縄文遺跡群」が世界文化遺産に登録されたことを記念して、私はみちのくを旅した芭蕉の研究本『松尾芭蕉の旅に学ぶ』と共に『縄文人からのメッセージ』というタイトルで縄文文化を語り、平成芭蕉の『令和の旅指南』シリーズ(Kindle電子本)として出版しました。人生100歳時代を楽しく旅するために縄文人の精神世界に触れていただければ幸いです。

また、日本人の心に灯をつける『日本遺産の教科書』、長生きして人生を楽しむための指南書『人生は旅行が9割』、感情の老化を防ぐ私の旅日記である『生まれ変わりの一人旅』とともにご一読下さい。

★平成芭蕉ブックス
 ①『人生は旅行が9割 令和の旅指南Ⅰ』: 長生きして人生を楽しむために 旅行の質が人生を決める
 『縄文人からのメッセージ 令和の旅指南Ⅱ』: 縄文人の精神世界に触れる 日本遺産と世界遺産の旅
 『松尾芭蕉の旅に学ぶ 令和の旅指南Ⅲ』:芭蕉に学ぶテーマ旅 「奥の深い細道」の旅
 ④『生まれ変わりの一人旅 令和の旅指南Ⅳ』: 感動を味わう一人旅のススメ
 ⑤『日本遺産の教科書 令和の旅指南』: 日本人の心に灯をつける 日本遺産ストーリーの旅

平成芭蕉「令和の旅指南」シリーズ

参考記事:世界遺産の旅における「へー、そうだったの」

★関連記事:平成芭蕉の旅のアドバイス「旅して幸せになる~令和の旅」

私は平成芭蕉、自分の足で自分の五感を使って世界遺産を旅しています

平成芭蕉の世界遺産

平成芭蕉の世界遺産

「平成芭蕉の世界遺産」はその世界遺産についての単なる解説ではなく、私が実際に現地に赴いてその土地に生きる人たちと交流した際に感じた感動の記録です。

「令和の旅」へ挑む平成芭蕉

*「平成芭蕉の旅物語」サイトマップ参照

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